コーヒーにアンチ・エイジング効果?

(2016年6月) "Journal of Nutrition" に掲載されたハーバード大学などの研究によると、コーヒーにアンチ・エイジング効果を期待できるかもしれません。 コーヒーを飲む習慣がある人はテロメア(細胞の老化の指標)が長いことが多いという結果だったのです。出典: Coffee Consumption Is Positively Associated with Longer Leukocyte Telomere Length...

研究の方法

4,780人の女性のデータを用いて、コーヒー飲用量とテロメアの長さの関係を調べました。 コーヒー飲用量は食生活に関するアンケートにより調べ、テロメアの長さはリアルタイムPCRと呼ばれる方法で白血球を検査することにより調べました。

結果

テロメアの長さに影響する様々な要因を考慮しつつ分析したところ、コーヒー飲用量が多いとテロメアが長い率が高いという関係が認められました。

テロメアの長さがデータ全体の中央値よりも長い率が、コーヒーを毎日2~3杯飲むというグループでは29%、コーヒーを3杯以上飲むというグループでは36%高かったのです。
29%と36%というのは、コーヒーを飲む習慣が無いグループと比べた場合の数字です。
カフェインによる効果ではない?
コーヒー以外の食品から摂取するものも含めたカフェイン摂取量とテロメアの長さとの関係を分析すると、カフェイン摂取量が多いとテロメアが長い率が高いという関係が見られました。 しかしコーヒー飲用量を考慮すると、カフェイン摂取量とテロメアの長さの関係の統計学的な有意性は消滅しました。

最後のパラグラフは、コーヒーをよく飲む人のテロメアが長いことが多いのが、コーヒーに含まれるカフェインのためであるのか否かを調べようとしたということでしょう。 コーヒー飲用量を考慮するとカフェインとテロメアの長さの関係が失われたということですが、この結果だけでコーヒーに含まれるカフェイン以外の成分にテロメアの長さを維持する効果があるとは言えないと思います。

論文のアブストラクト(無料)しか見れず、研究チームによる解説を読めない状況なので確かなことは言えませんが、今回のデータにおけるカフェイン摂取の大部分がコーヒーによるものであるために、コーヒー飲用量を考慮するとカフェインとテロメアの長さの関係が失われたというだけのことかもしれません。

コーヒーにテロメアの長さを維持する効果があるとして、その効果がカフェインによるものなのか、それともカフェイン以外の成分によるものなのかは、カフェイン抜きのコーヒー(デカフ・コーヒー)を飲む習慣がある人とカフェインが入った普通のコーヒーを飲む習慣がある人とでテロメアの長さを比較しないとわからないと思います。