コーヒー豆の種類
Wikipedia によると、世界で現在流通しているコーヒー豆は主にロブスタ種とアラビカ種の2種類です。 アラビカ種のほうが生産量が多く風味にも優れています。 ロブスタ種は栽培が容易ですが風味において劣り安価で、安物のレギュラーコーヒーやインスタント・コーヒーに使用されます。
アラビカ種は酸味が強くロブスタ種は苦みが強いという特徴があります。 ロブスタ種のほうがカフェイン含有量が多めです。
アラビカ種の起源はアラブ周辺
アラビカ種の原産地はアフリカ大陸の東端(アラビア半島の対岸)に位置するエチオピアです。 アラビカ・コーヒーは、アラビア半島にあるイエメンからトルコを経て世界中に広まりました。
研究の方法
若く健康な女性300人を次の3つのグループに分けました(飲用量はいずれも100ml):- ロブスタ・コーヒーを飲むグループ
- アラビカ・コーヒー(カフワ)を飲むグループ
- 水を飲むグループ
そして、各グループを対象に各種の認知機能テストを実施しました。
淹れ方の違い
カフワとはアラブ諸国におけるコーヒーの淹れ方のことで、コーヒー粉を湯に投入してから煮立てます。 「アラビカ・コーヒー(カフワ)」という書き方をしていることから、この研究においてアラビカ種のコーヒーはカフワという淹れ方で入れたのでしょう。
ロブスタ・コーヒーについては「小袋に入れて湯に溶かした」という記述があるので、コーヒー粉をティーパックに入れて湯に浸したのでしょうか。 いずれにせよアラビカ種とロブスタ種とで淹れ方が違ったのだと思います。
コーヒーは淹れ方によって成分が異なります。 コーヒー粉を煮立てるとカフェインの含有量が少なくなり、ポリフェノール類などの含有量が増加します。
結果
ロブスタ・コーヒーを飲んだグループでは注意力・認知機能全般・記憶力が向上していました。
アラビカ・コーヒーを飲んだグループでは注意力・認知機能全般・記憶力に加えて、認知的な反応速度と回答の正確さも向上していました。 眠気も少なくなっていました。
結論
研究チームは結論として次のように述べています:CofeeChemistry.com によると、(生豆における)クロロゲン酸の含有量はロブスタ種のほうが多い(5.5~8.0%に対して7.0~10.0%)ので、上記の「ロブスタ種のコーヒーはクロロゲン酸の含有量が比較的少ない」というのは、カフワというコーヒーの淹れ方まで考慮した発言なのかもしれません。