一部のコーヒー豆から規制値を上回るカビ毒を検出

(2015年10月) "Food Control" 誌に掲載されたバレンシア大学の研究で、スペインで市販されているコーヒー豆からマイコトキシン(カビ毒)が検出されました。
マイコトキシン
マイコトキシンはアスペルギルス属(コウジカビ)やフザリウム属の糸状菌が作り出す化合物で、発ガン性や肝毒性によりホルモン系や免疫系に悪影響を及ぼすことがあります。
研究の方法

スペインの複数のスーパーマーケットから入手した103のコーヒー豆サンプルを、液体クロマトグラフィー・タンデム質量分析法(LC-MS/MS)と呼ばれる手法を用いて分析しました。

結果

フモニシン、アフラトキシン、トリコテセン、新興マイコトキシンなどのマイコトキシンが1kgあたり 0.10~3.570μgという濃度で検出されました。

規制値を超えるオクラトキシンA
5つのサンプルからは、マイコトキシンの中で唯一規制値が定められているオクラトキシンAが規制値を超える濃度で検出されました(規制値の範囲内では他のサンプルからも検出された)。
オクラトキシンA
オクラトキシンAは腎疾患や尿路上皮腫瘍への関与が疑われている物質で、欧州における規制値はロースト済みのコーヒー豆やコーヒー粉では5μg/kg、インスタントコーヒーでは10μg/kgとなっています。
5つのサンプルの内訳は、デカフ(カフェイン抜き)コーヒーが2つ(6.20 と 9.30μg/kg)、カフェイン入りのコーヒー・カプセル(*)が1つ(11.43μg/kg)、カフェイン抜きのコーヒー・カプセルが一つ(32.40μg/kg)というものでした。
(*) コーヒーを濃縮した液が入ったカプセルのことで、専用の機械に装着して使うようです。 32.40μg/kgという数値に関して原文に「規制値の6倍」という記述があるので、インスタント・コーヒーではなくコーヒー豆に分類されるのでしょうか。
今回の結果の意味
研究チームによると今回の検出量は特別の警戒を要するほどのものではありませんが、今後の研究でコーヒーに含まれるマイコトキシンが健康に及ぼす影響を調査する必要があります。 また、コーヒー製品の製造プロセスを見直すことで、マイコトキシン含有量を減らせるかもしれません。