コーヒーよりもお茶が健康的?

(2014年9月)欧州心臓学会で発表されたフランスの研究で、お茶(おそらく紅茶)を飲む習慣がある人では、心血管(心臓や血管)以外を原因とする死亡のリスクが24%下がるという結果になりました。

研究の方法
18~95才のフランス人 131,401人を対象にアンケートを実施して、コーヒーまたはお茶の飲用習慣を調査しました。 コーヒーとお茶のそれぞれについて、飲用量に応じて 131,401人を次の3つのグループに分類しました:
  1. 飲まない
  2. 1日に1~4杯
  3. 1日に4杯超

3.5年間の追跡期間中に心血管(心臓や血管)が原因で死亡したのは95人、それ以外で死亡したのは632人でした。

分析結果

主な結果は次の通り:

コーヒー
  • 血圧: コーヒーを大量に飲むグループと飲まないグループとで血圧の差はあまり無かったが、前者の方が後者よりも収縮期(最高)血圧が僅かに低く、拡張期(最低)血圧が高い傾向にあった。(年齢は考慮済みの結果)
  • 心血管: コーヒーを大量に飲むグループでは、コーヒーを飲まないグループに比べて心血管(心臓発作や脳卒中)が原因で死亡するリスクが高かったが、統計的に有意と言えるほどではなかった。
  • 非心血管: コーヒーを飲むグループでは非心血管による死亡率が有意に高かったが、喫煙という要因を考慮すると、その有意性も消滅した。
お茶
  • 血圧: お茶はコーヒーと違って、血圧に顕著な影響をもたらしていた。 お茶を飲まないグループに比べて、お茶を大量に飲むグループでは、収縮期血圧が 4~5 mmHg、拡張期血圧が 3 mmHg 下がっていた。(年齢考慮済み)
  • 心血管: お茶を飲むグループでは心血管による死亡率が減少していたが、年齢・性別・喫煙習慣という要因を考慮すると、有意性があいまいになった。
  • 非心血管: しかしながら、非心血管による死亡に関しては、お茶を飲むグループでリスクが有意と言えるほどに低下していた。 お茶を飲まないグループに比べて、お茶を飲むグループではリスクが24%低下していた。 興味深いことに、このリスクの低下は大部分が、現役喫煙者または喫煙歴がある人に見られた。
研究者は次のように述べています:
「お茶には抗酸化物質が含まれているので、それが死亡率の減少につながっているのかもしれません。 その一方で、お茶を好む人はコーヒーを好む人よりも生活習慣が健康的である傾向にあるので、死亡率が減少しているのはそのためかもしれません。 現時点では判断がつきません。 それはさておき、私としてはコーヒーよりもお茶がお勧めですね」

参考までに、この研究では上記の他にも次のような結果が出ています:

喫煙率
  • コーヒー好きの人は喫煙率が高かった。 コーヒーを飲まないグループの喫煙率が17%だったのに対して、コーヒーを毎日1~4杯飲むというグループでは31%、4杯超を飲むというグループでは57%だった。
  • お茶好きの人は喫煙率が低かった。 お茶を飲まないグループでは34%が現役の喫煙者であるのに対して、お茶を毎日1~4杯飲むというグループでは24%、4杯超飲むというグループでは29%だった。
運動習慣
  • コーヒーを飲まないグループでは十分に運動している人の割合が45%だったのに対して、コーヒーを大量に飲むグループでは41%だった。
  • お茶を飲む量に比例して、運動量が増えていた。 お茶を飲む量が中程度のグループでは、(十分に)運動している人の割合が43%で、お茶を大量に飲むグループでは46%だった。
年齢・性別
  • コーヒーを大量に飲むグループは、飲まないグループよりも比較的年齢が高かった。 前者の平均年齢が44才であるのに対して、後者は40才。
  • 男性は女性に比べてコーヒーを飲む傾向が強く、女性は男性に比べてお茶を飲む傾向があった。