閲覧以外で当サイトのコンテンツを利用する場合には必ず引用・転載・ネタ探しをするときのルールに目を通してください。

1日4杯のコーヒーで前立腺ガンの再発/進行リスクが減少

(2013年8月) "Cancer Causes & Control" 誌に掲載された研究で、毎日4杯以上コーヒーを飲んでいる人は前立腺ガンの進行および再発リスクが低いという結果になりました。

研究の方法
この研究では、非転移性の前立腺ガンの患者630人(35~74歳)を対象に以下を実施しました:
  • アンケートと聞き取り調査を行って、①前立腺ガンと診断される以前の2年間における食事(飲み物を含む)に関する情報と、②生活習慣・ガンの家族歴・薬の服用状況・前立腺ガンの検診歴などに関する情報を収集した。
  • ガンと診断されてから5年間にわたって追跡調査を行い、前立腺ガンが再発および/または進行したかどうかを把握した。
結果

630人のうち、毎日一杯以上コーヒーを飲んでいたのは61%、毎日4杯以上コーヒーを飲んでいたのは12%でした。

コーヒーを1日に4杯以上飲む男性では、コーヒーを週に1杯以下しか飲まない男性に比べて、前立腺ガンが進行するリスクおよび/または再発するリスクが59%減少していました。

一方、前立腺ガンによる死亡のリスクとコーヒーの飲用との間に関連性は見られませんでした。 ただし、前立腺ガンによって死亡した人の数が少ないため、この点については確実ではありません。

紅茶は効果なし?

また、今回の研究では、コーヒーだけでなく紅茶の前立腺ガンに対する効果も調べましたが、紅茶には前立腺ガンに対する効果は見られませんでした。 ただし、今回の研究では、紅茶を日常的に飲んでいた人の数が非常に少ないうえに、飲用量もせいぜい1日1杯程度だったので、この点についても確実ではありません。

過去の研究結果とも合致

今回の結果は、ハーバード大学が過去に行った同様の研究の結果と合致します。 ハーバード大学の研究では、コーヒーを1日に6杯以上飲んでいる男性で、転移性の前立腺ガンまたは致命的な前立腺ガンのリスクが、コーヒーを飲まない男性と比べて60%も減少するという結果が出ています。

コーヒーが前立腺ガンに対して有効である理由
コーヒーが前立腺ガンに対して有効である理由はわかっていませんが、コーヒーに含有されている植物性化学物質には、抗炎症作用や、抗酸化作用、ブドウ糖の代謝を調節する作用があると考えられています。 コーヒーに含まれる植物性化学物質には次のようなものがあります。
  • カフェイン 細胞の成長を阻害し、アポトーシス(プログラム細胞死)を促進する作用があります。 過去の複数の研究により、カフェインが複数のタイプのガン(一部の皮膚ガンや脳腫瘍、卵巣ガン)に対して抗ガン作用を発揮することが示されています。
  • ジテルペン ジテルペンの一種であるカフェストールとカーウェオールには、ガンの成長を阻害する効果があるかもしれません。
  • クロロゲン酸 クロロゲン酸はカフェイン酸と共に、DNAメチル化を阻害します。 DNAメチル化とは、様々なガンの発症および進行に関与している生化学的なプロセスのことです。
今回の研究の限界

今回の研究では、コーヒーがカフェイン入りの普通のものか、デカフ(カフェイン抜き)のものかの区別ができていません。 同様に、コーヒーの淹(い)れ方の区別もなされていませんでした。 コーヒーはペーパーフィルターなどで普通に淹れるのか、それともギリシャ式コーヒーのように豆を煮るのかによって成分が変わってきます。

研究グループは、今回の結果が臨床試験によって確認されるまでは、前立腺ガンの再発抑制を期待してコーヒーを大量に飲むべきではないと警告しています。

コーヒーも大量に飲むと有害です。 コーヒーの成分の中には血中コレステロール値を上昇させるものがあるので、心臓トラブルのリスクが増加する可能性があります。 また、高血圧の人の場合、カフェインの副作用が強く表れる危険があるので注意が必要です。
Copyright (c)2013-2017 最新健康ニュース All Rights Reserved.