認知障害がある人では脳卒中のリスクが増加

(2014年8月) "Canadian Medical Association Journal" に掲載されたメタ分析で、認知能力に障害(認知症など)がある人では脳卒中のリスクが通常よりも39%増加するという結果になりました。

脳卒中になった人で認知障害が生じたり認知障害が悪化したりするリスクが増えることは知られていますが、今回のメタ分析では、その逆もまた然りである可能性が示されました。 ただし、過去にも今回と同様の研究が複数行われており、それらの研究の結果はまちまちです。

この研究では、18の研究(大部分が欧米で行われた)のデータを分析しました。 これらのデータには、認知障害のある男女 121,879人のデータが含まれていました。 121,879人のうち後に脳卒中になったのは 7,799人でした。

分析の結果、認知能力に障害がある人では障害の無い人に比べて脳卒中のリスクが39%増加していました。 幅広く採用されている「認知障害」の定義を用いた場合(認知障害の定義を厳密にした場合?)には、この数字は64%にまで増加しました。

脳卒中と認知障害には、脳梗塞(脳の血管が詰まる病気)、アテローム性動脈硬化、炎症、その他の血管の異常などの共通のリスク要因が存在しており、これらのリスク要因のために認知障害のある人では脳卒中のリスクが増加するのだと思われます。

研究者グループは次のように述べています:

「認知障害が脳梗塞の初期の兆候であり得るという認識を広める必要がある。 血管のリスク要因に速やかに対処できれば、脳卒中の予防だけでなく、認知能力の悪化防止にとっても有益だと思われる」


脳卒中は、認知障害と並んで能力障害(生活能力の低下)の主因となるだけでなく、世界全体で死因の第二位となっています。