認知症予防に紅茶は有効だが緑茶は有効ではない?(1/2ページ)

(2015年9月) "Plos ONE" に掲載された中国の研究で、紅茶が認知機能の低下を防ぐのに有効だが緑茶は有効ではないという結果になりました。
Shen W, Xiao Y, Ying X, Li S, Zhai Y, Shang X, et al. (2015) Tea Consumption and Cognitive Impairment: A Cross-Sectional Study among Chinese Elderly. PLoS ONE 10(9): e0137781. doi:10.1371/journal.pone.0137781 (Licensed under CC BY 4.0)
研究の方法
60才超の男女 9,375人を対象に、過去1年間におけるお茶の飲用習慣・生活習慣・健康状態などに関するアンケートを用いた聞き取り調査と、ミニメンタルステート検査(MMSE)という認知障害の程度を調べる調査を行いました(*)
(*) 認知障害とみなす基準としては、教育水準を加味したもの(世界的なMMSE診断基準とは少し違う)を用いました。
結果
飲用量と認知障害率の関係
お茶(緑茶または紅茶)を飲む習慣があるグループではお茶を全く飲まないグループ(6,845人)に比べて認知障害がある率が次のように低下していました(p = < 0.001):
  • 2杯/日未満のグループ(546人): -23%(95% CI: 0.56, 1.07)
  • 2~4杯未満/日のグループ(1,011人): -38%(95% CI: 0.47, 0.81)
  • 4杯以上/日のグループ(973人): -51%(95% CI: 0.36, 0.66)
1杯は250ml。

上記の結果は年齢・性別・人種・教育水準・家族構成・年収・健康状態・食生活・運動習慣・喫煙習慣・飲酒量などを考慮した後のものです。

紅茶と緑茶を分けた分析

お茶を緑茶と紅茶とに分けて認知障害のリスクとの関係を分析したところ、お茶を飲む習慣が無いグループ(6,845人)に比べて、紅茶の飲用習慣があるグループ(1,950人)では認知障害が生じている率が48%低下していましたが、緑茶を飲む習慣があるグループ(487人)では認知障害の率に有意な違いが見られませんでした(p=0.022)。

こちらの結果も、年齢・性別・人種・教育水準・家族構成・年収・健康状態・食生活・運動習慣・喫煙習慣・飲酒量などを考慮した後のものです。
お茶の濃さ

お茶の濃さと認知障害のリスクとの間に統計学的に有意な関係は見られませんでした。 ただし、今回のデータがアンケート調査に基づく主観的なものであることに留意する必要があります。