大腸ガン患者は、臨床研究を積極的に行っている病院で手術を受けると生存率が高い

(2016年10月) "Gut" 誌に掲載されたリーズ大学(英国)の研究により、大腸ガン患者が臨床研究を積極的に行っている病院で手術を受けると、患者自身が臨床試験に参加していなくても5年生存率が4%近く高いことが明らかになりました。出典: High hospital research participation and improved colorectal cancer survival outcomes: a population-based study

4%というと僅かな数字に思えますが、英国で毎年発生する大腸ガンの患者数は4万人にものぼるため、その影響は少なくありません。

研究の方法

英国で 2001~2008年のうちに大腸ガンと診断された21万人近くの患者のデータを調査しました。

大腸ガン患者の16%超が臨床試験に参加している病院を「臨床研究を積極的に行っている病院」とみなしました。 臨床研究を積極的に行っているかどうかの評価は1年単位で行いました。

結果

2001~2008年にかけて1度も「臨床研究を積極的に行っている病院」というカテゴリーに入らなかった病院では、手術後30日以内における死亡率が6.5%で、5年生存率が41%でした。

これに対して、2001~2008年にかけて「臨床研究を積極的に行っている病院」というカテゴリーに入った回数が4回以上である病院では、手術後30日以内における死亡率が5.0%で、5年生存率が44.8%でした。

解説

研究者によると、臨床研究を頻繁に行うことで治療ガイドライン・医学知識・スタッフの質が向上している可能性が考えられます。

研究者は次のように述べています:
「今回の結果から、病院が診療と臨床研究の両方を行うのは有益であると思われます」