脳震盪後に脳の神経接続が回復するには数日の安静が必要

(2016年2月) "American Journal of Pathology" に掲載されたジョージタウン大学医療センターの研究により、脳震盪を起こしたのち何日間かは安静にしておくのが良いとする方針が正しいことが裏付けられました。出典: First-of-Its-Kind Study Explains Why Rest is Critical After A Concussion

脳震盪
脳震盪とは脳損傷の一種で、脳の正常な機能が短期的に失われます。 一般的には、スポーツにおける接触や転倒などで頭部に衝撃を受けるために起こります。
研究の方法

マウスに30日間にわたり毎日または30週間にわたり毎週、非常に軽い脳震盪を引き起こすという実験をしました。

結果

1回の脳震盪では、脳の神経接続10~15%が一時的に失われたものの脳に炎症や細胞死は生じませんでした。

脳震盪ののち次の脳震盪を3日間引き起こさずにいると全ての神経接続が回復しましたが、脳震盪を毎日引き起こされたマウスでは神経接続は回復しませんでした。

軽度の脳震盪を一ヶ月間にわたり毎日引き起こすと、脳の白質に炎症と損傷が生じました。 この炎症と損傷は2ヶ月間にわたり悪化し続け、最後に脳震盪を引き起こした日から1年後にも残存していました。

解説

今回の結果は、脳に外傷を負った運動選手などを調べた研究の結果とも合致します。 大部分の人は1度だけの脳震盪であれば自然と回復しますが、衝撃の加わるスポーツの選手では(何度も脳震盪を繰り返すために)脳のダメージが残りやすいことが知られています。

研究者は次のように述べています:
「脳震盪ののちに十分な安静の期間を確保できれば脳は回復しますが、脳震盪が立て続けに繰り返されると脳は回復できません」