人前で恥ずかしい思いをした時にはコップ一杯の冷水を飲むとよい

(2016年10月) "Journal of Consumer Psychology" に掲載されたウェスタン大学(カナダ)の研究によると、やるべきでなかった行動をしたために生じた後悔の念は、冷水を飲むなど冷たい思いをすることで軽減されるかもしれません。

2種類の後悔

後悔の気持ちは、やるべきでなかった行動(例. 感情にまかせて怒りのメールを送りつける)をしたために生じるものと、やるべきだった行動(例. 大学に進学しなかった)をしなかったために生じるものという2種類に大別されます。

やるべきでなかった行動をやってしまったことに起因する後悔は "action regret(行為による後悔)" と呼ばれます。 一方、やるべきだった行動をやらなかったことに起因する後悔は "inaction regret(不行為による後悔)" と呼ばれます。

体の反応が異なる
「行為による後悔」と「不行為による後悔」は異なる感情を生み出すため、後悔に対して生じる体の反応も異なります。 「行為による後悔」では、「恥ずかしい」「決まり悪い」「悪いことをした」という気持ち(赤面する思い)が生じ、その結果、体温が上がったように感じます。
「他人の関与」がポイント?

電車で高齢者に席を譲らなかったとか、何かをしてくれた人に対してきちんとお礼を言わなかったなど、やるべきだった行動をやらなくて「恥ずかしい」「決まり悪い」「悪いことをした」という気持ちが生じることがありますが、これは「行為による後悔」で生じるタイプの後悔ではないでしょうか。

だとすると、「行為による後悔」と「不行為による後悔」の違いは他人の存在? 自分の中だけでの後悔なのか他人が絡む後悔なのかという違い。
試験①

今回の研究の一環として行われた試験において、「行為による後悔」を感じている人は温かいココアやコーヒーよりも冷たい飲み物やアイスクリームを選ぶ傾向にありました。 「行為による後悔」により体温が上がるために、体を冷やそうとして冷たい飲食物を選んだのだと考えられます。

試験②

そこで研究チームは、冷たい気分を感じさせることで「行為による後悔」が軽減されるのではないかと考え、被験者たちに製薬会社の株に投資するという仮想取引に参加してもらうという試験を行いました。

株価が下がり自分の投資判断を後悔している被験者たちに、カリブ海(暑い)またはアラスカ(寒い)のクルーズの広告を見せたところ、 アラスカのクルーズの広告を見た被験者では「行為による後悔」による辛さが軽減されました。

利用法
研究者によると、「行為による後悔」に捉われたときには、冷たいものを飲むと辛さが軽減される可能性があります。 また「行為による後悔」は、寒い環境よりも暑い環境で影響が強くなる恐れがあります。 「行為による後悔」に捉われる際には寒い場所を選びましょう。