COPDの増悪抑制にビタミンD が有効。 不足している患者で効果が顕著

(2014年12月) "Lancet Respiratory Medicine" 誌に掲載された Queen Mary University of London の研究で、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の症状再燃(フレアアップ)抑制にビタミンDのサプリメントが有効であるという結果になりました。
症状再燃
COPDの症状再燃(増悪とも言う)とは、COPD患者に日常的に見られる咳、痰、息切れ、胸が締め付けられる感じなどの症状が悪化したまま改善されず、ときとして入院が必要となる状況のことを指します。
研究の方法

この研究では、英国に住む COPD患者240人を被験者とする無作為治験を行いました。 240人を2つのグループに分けて、約半数にあたる122人にビタミンD のサプリメント(1年間にわたって3mgを2ヶ月に1回服用。合計で3mg×6回)を、残りの118人にはプラシーボを服用してもらいました。

結果

両グループで症状再燃の発生率、重症度、持続期間を比較した結果、ビタミンDを服用したグループのうち試験開始前の時点でビタミンDが欠乏していた患者において、症状再燃の発生率が劇的に(40%)低下していました。

症状再燃の発生率低下についてはビタミンDの血中量がそもそも高かった患者では効果が明確ではありませんでしたが、重症度と持続期間についてはビタミンDの当初の血中量が高かった患者も含めてビタミンD を服用したグループ全体で軽減されていました。

今回の研究の特長

今回の試験は、ビタミンDのサプリメント服用がCOPDの症状の重症度と持続期間に及ぼす影響を調べた試験としては初のものです。 過去にもビタミンD とCOPDの症状再燃率との関係を調べた試験が1つ行われており、ビタミンDで症状再燃率が低下するという結果になっていますが、その試験は非常に重度のCOPD患者のみを被験者として行われたものでした。 今回の試験のほうが被験者数が多く、軽症から重症までと症状の程度にも幅があります。

今回の結果に基づき研究者は、COPD患者がビタミンD血中量を検査して不足していればサプリメントで補給することを提案しています。