虚弱高齢者はコルチゾールの分泌リズムが乱れている

(2014年2月) "Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism" に掲載されたドイツの研究によると、高齢者の虚弱(frailty)を判断するための指標としてコルチゾールの分泌リズムの乱れを用いられる可能性があります。
虚弱とは、不本意な体重の減少・疲労感・活動量の低下・動作の鈍化・握力低下などが見られる状態を指します。 虚弱な高齢者では入院や死亡のリスクが増加します。
研究の内容

今回の研究では、65~90才の男女745人を対象に、①起床直後、②起床30分後、および③夜の1日3回にわたって唾液を用いてコルチゾールの体内量を測定しました。 そして、次の5つの項目のうち3つ以上が該当する高齢者を虚弱であるとみなしました:

  • 疲労感
  • 不活発
  • 歩行速度の低下
  • 筋力(握力)低下
  • 体重減少(過去半年のうちに5kg以上)

正常な人では、コルチゾール(ストレスに関与しているホルモン)の体内量は朝に多く、夜に少なくなりますが、今回の研究では、高齢者の虚弱とコルチゾールの量の朝夕比率の減少が有意な相関関係にある(虚弱高齢者ではコルチゾールが朝にも少ない)という結果になりました。

実用性
虚弱の診断を病院で行うのは時間がかかりますが、診断にコルチゾールを用いることで速やかに判定を行える可能性があります。