女性の鬱症状にはクレアチン

(2012年8月) "American Journal of Psychiatry" に掲載されたユタ大学(米国)などによる研究で、女性の鬱症状の治療にクレアチンが有効だという結果になりました。
クレアチン
クレアチンは、肝臓や腎臓、すい臓で作られるアミノ酸で、肉や魚などの食品に含まれています。 クレアチンは体内でホスホクレアチン(クレアチン・リン酸)に変換され、激しい運動をしたときにATP(細胞のエネルギー源)になります。 筋肉増強や運動能力の向上の効果があるため、多くのボディービルダーやアスリートがクレアチンのサプリメントを愛用しています。
研究の方法

この研究では、鬱症状のある19~65才の韓国人女性52名を2つのグループに分けて、一方のグループにはレクサプロ(エスシタロプラム)という抗鬱剤とクレアチン5gを併用してもらい、もう一方のグループにはレクサプロとプラシーボを服用してもらいました。

結果

8週間後、レクサプロ&クレアチンを服用したグループでは、レクサプロ&プラシーボを服用したグループに比べて鬱症状の改善幅が大幅に向上しており、クレアチンを服用しないグループでは鬱症状から完全に回復したのが1/4ほどだったのに対して、クレアチン服用グループでは半数ほどの人が鬱症状から完全に回復しました。

さらに、クレアチン服用グループでは抗鬱剤の効果が現れるまでの期間も半分に短縮されていました。

総じて見れば、クレアチンはセロトニンの再取り込みを選択的に阻害するタイプの抗鬱剤(レクサプロもこのタイプです)の効果を二倍にすると言えそうです。 クレアチンによる重大な副作用は見られませんでした。

クレアチンが鬱に効果がある理由は未だ不明ですが、エネルギーを生み出すというクレアチンの作用が関係しているのではないかと推測されています。