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クルクミンが結腸ガンの転移を阻止するメカニズム

(2014年8月) "PLoS ONE" に掲載されたアリゾナ大学の研究により、ターメリックの成分であるクルクミンが結腸ガンの転移阻止に有効となる仕組みの一部が明らかにされました。 クルクミンが結腸ガン中に存在するコルタクチンというタンパク質を遮断するというのです。

コルタクチンは細胞の移動に必須となるタンパク質で、ガンにおいてしばしば過剰に発現し、ガン細胞の移転を促進します。

ターメリックはカレーなどに使われる香辛料で、ショウガの仲間です。 数千年も前から、風邪や、炎症、関節炎など様々な病気の薬として用いられてきました。 これまでの研究により、ターメリックに含まれるクルクミンに抗ガン剤のような効果のあることが示されています。
研究グループはまず、結腸の悪性腫瘍において、コルタクチンに存在する pTyr421(リン酸化チロシン421)と呼ばれる部分が「過剰リン酸化」と呼ばれるプロセスによって過剰に活性化していることを明らかにしました。
リン酸化とは、タンパク質にリン酸類が付加されることで、タンパク質のスイッチのオン/オフを切り替えてタンパク質の機能と活性を変化させる作用を持ちます。 過剰に存在するコルタクチンがリン酸化により活性化されるとガンの侵攻性(増殖の速さ)が増すと考えられています。

研究グループは次に、ヒトの結腸ガンの腫瘍細胞をクルクミンで処理するという実験を行いました。 すると、クルクミンによって活性型のコルタクチンのスイッチがオフになりました。 コルタクチンが不活化されると、ガン細胞の移動力が失われて体の他の部分へと転移できなくなります。

クルクミンは、PTPN1 と呼ばれる酵素を活性化させることでコルタクチンを不活化させていました。 PTPN1 は脱リン酸化酵素として作用して、コルタクチンからリン類を除去(脱リン酸化)します。

研究者は次のように述べています:
「『コルタクチン脱リン酸化』によって、結腸ガン細胞の移動能力が低下していました。 このことからクルクミンにガンの転移を阻止する効果があると考えられます。」