クルクミンの抗炎症作用が鬱病に効果

(2014年9月) "Journal of Affective Disorders" に掲載されたマードック大学(オーストラリア)の研究によると、カレー粉にも使われているターメリックという香辛料の成分であるクルクミンという化合物に抗鬱効果が期待できそうです。

この研究では、鬱病患者56人を2つのグループに分けて、プラシーボを用いたランダム化二重盲検比較試験を行いました。 試験の期間は8週間で、クルクミンの投与量は1日あたり500mg×2回でした。

試験開始から4~8週目にかけて、クルクミンのグループではプラシーボのグループに比べて、複数の気分的な症状の改善が見られました。 特に、鬱病の中でも体重または食欲の増加と過眠症(睡眠が異常に多くなる疾患)を伴うタイプのもので症状の改善が顕著でした。

過去の複数の研究では、鬱病に炎症が関与していることや、クルクミンが炎症などの生物学的メカニズムに作用することが示されています。

研究者は次のように述べています:

「今回の結果から、鬱病に抗炎症作用と抗酸化作用を持つ物質が有効である可能性が示唆されます」

「この結果は鬱病に炎症が関与していることを裏付けるものです。 鬱病はセロトニンなどの脳内の化学物質だけの話ではないのです」

「今回の試験において、クルクミンが(体重または食欲の増加を伴う)一部の鬱病に対して特に有効であったのも、このタイプの鬱病に炎症性タンパク質が強く関与しているためだと考えられます」

「ただし、クルクミンを鬱病の第一選択治療として用いるにはまだまだ研究不足です。 クルクミンの投与量を増やすことで抗鬱効果が増大し、効果が出るまでの時間が短縮されるかどうかを調べてみたいと思います。」