健康で運動をしている中高年者の肉体は老化が進んでいない

(2015年1月) "The Journal of Physiology" に掲載されたキングズカレッジ・ロンドン(英国)などの研究によると、運動習慣を続けることによって健康に年齢を重ねていくことが出来ます。 この研究で中高年のサイクリスト(スポーツとして自転車に乗っている人)の体を検査したところ、平均的な人に比べて体が随分と若かったのです。

研究の方法
この研究では、55~79才のアマチュア・サイクリスト125人(男性84人、女性41人)の体を検査しました。 この125人は次の基準により選定されました:
  • 自転車で男性の場合は100kmを6.5時間以内に、そして女性の場合は60kmを5.5時間で走破できる
  • 喫煙者ではない。
  • お酒を大量に飲んだりしない。
  • 高血圧などの健康問題を抱えていない。

検査の対象は、循環器、呼吸器、神経筋(神経組織と筋肉組織の両方に関わる領域)、代謝、内分泌、認知機能、骨の強度、健康状態全般、精神的な健康状態など多岐に及びました。 反射速度や、筋力、運動時の酸素摂取能力、瞬発力などの計測も行われました。

結果

検査の結果、この125人には老化の作用が明確に生じてはいませんでした。 この125人の肉体が世間一般(の同年代の人)に比べて若かっただけでなく、125人の中でも55~79才と年齢にバラつきがあったにも関わらず、筋力や、肺の能力、運動能力が同程度の水準にあったのです。

高齢者の身体機能をテストする方法の1つに、椅子から立ち上がって3mを歩き椅子に戻って来て着席するまでに要する時間を計測するというものがあります。 この動作を15秒以内に完了できない人は転倒のリスクが高いのですが、この125人のうち最も高齢の人であっても、15秒を遥かに下回る、健康な若い成人に匹敵するタイムでした。

今回の結果から研究グループは「老化は非常に個人的な(個人差が大きい)現象だと思われる」と結論付けています。