著者: Daigo Yoshida et al.
タイトル: Dairy consumption and risk of functional disability in an elderly Japanese population: the Hisayama Study
タイトル: Dairy consumption and risk of functional disability in an elderly Japanese population: the Hisayama Study
研究の方法
自立した生活を送れている65才以上の男女859人を対象に、食生活に関するアンケート調査を実施し、その7年後に生活の自立度を調べる2種類のアンケート調査(TMIGICと Barthel Index*)を実施しました。* TMIGIC(Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology Index of Competence)では、電車やバスを1人で利用できるか、生活用品を買い物できるか、食事の用意をできるか、金銭面の管理をできるか、年金関係の書類に記入できるか、読書をするか、交友関係はあるかなどを尋ねます。
Barthel Index では、入浴・着替え・トイレ・食事・移動などで不自由していないかなどを尋ねます。結果
TMIGIC
乳製品の摂取量に応じて4つのグループに分けた中で、摂取量が最少だったグループに比べて摂取量が最大だったグループはTMIGICで「自立した生活を送れていない」と判定されるリスクが26%低下していました。 摂取量が上から2番めのグループでも19%のリスク低下でした。 3番めのグループでも15%のリスク低下でしたが、統計学的な有意性が微妙でした(95% CI: 0.71-1.02)。
TMIGICの質問項目は実生活・知的活動・社交という感じの3つのジャンルに分けられるのですが、そのジャンルごとに乳製品との関係を求めると、乳製品摂取量と障害リスクとの間に関係が見られたのは「知的活動」と「社交」だけでした。
Barthel Index
Barthel Index のほうでは、乳製品摂取量と自立生活を送れないリスクとの間に微弱ではあるものの統計学的に有意な関係が見られました。