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脂肪分を除去していない乳製品に糖尿病予防の効果?

(2014年9月) EASD 2014 で発表された Lund University(スェーデン)の研究で、高脂肪の(おそらく、低脂肪や無脂肪ではなく普通に脂肪分を含む)乳製品を多く食べる人には2型糖尿病が少ないという結果になりました。
これまでの研究

過去の研究では、飽和脂肪酸(主に肉や乳製品に含まれる)よりも不飽和脂肪酸(魚に含まれるオメガ3脂肪酸や、野菜オイルやナッツ類に含まれる一価不飽和脂肪酸など)を摂るように心掛けるのが2型糖尿病の予防に有益であることや、赤身の肉などの摂取量が多いと2型糖尿病になりやすいことが示されています。

その一方で、(飽和脂肪酸を多く含む)乳製品を大量に摂取するのが(2型糖尿病の)予防に有効であるとする疫学的研究も複数存在します。
今回の研究

45~74才の男女(60%が女性)26,930人のデータを分析しました。 14年間の追跡期間中に発生した2型糖尿病の件数は 2,860件でした。

乳製品の摂取量に応じてデータを5分割して(*)分析した結果、高脂肪乳製品の摂取量が最大のグループ(乳製品を8食分/日)では、摂取量が最低のグループ(1食分/日)に比べて2型糖尿病のリスクが23%低下していました。
(*) 以下、別段の記載が無い限り、「グループ」というのは摂取量において上位20%のグループまたは下位20%のグループを指します。

この数字は、年齢・性別・総カロリー摂取量・BMI・運動習慣・喫煙習慣・飲酒習慣・教育水準などの、糖尿病リスクに影響し得る要因を考慮したうえでのものです。

結果の詳細
製品別の結果は次の通りです:
  • 生クリームの摂取量が最も多い(30ml/日)グループでは、最も少ない(0.3ml/日)グループに比べて2型糖尿病のリスクが15%低下していた。
  • 高脂肪の発酵乳製品(ヨーグルトだけでなくチーズも含む?)の摂取量が最も多いグループ(上位10%。180ml/日)では、まったく摂取しないグループ(データ参加者の60%)に比べて2型糖尿病のリスクが20%低下していた。
その他の主な結果は次の通りです:
  • 低脂肪の乳製品と2型糖尿病リスクとのあいだに相関関係は見られなかった。 (低脂肪の乳製品は高脂肪の乳製品と違って、多く食べている人でも糖尿病のリスクは下がっていなかった)
  • 肉および加工肉の摂取量が多いグループでは、低脂肪肉でも高脂肪肉でも2型糖尿病のリスクが増加していた。

    ただし、脂肪含有量が少ない肉の方がリスクの増加幅が大きかった(高脂肪肉では9%、低脂肪肉では24%のリスク増加)。 摂取量が最大のグループにおける肉の摂取量は、高脂肪肉で90g、低脂肪肉で80gだった。
コメント
研究者は次のように述べています:

「高脂肪の乳製品を大量に摂取する人で糖尿病のリスクが下がっていたのに低脂肪の乳製品を大量に食べる人ではリスクが下がっていなかったことから、乳製品で2型糖尿病のリスクが下がるのは少なくとも部分的には乳製品に含まれる脂肪分によるものだと思われます」

「肉の場合は、低脂肪の肉であるか高脂肪の肉であるかに関わらず糖尿病のリスクが増加していました。 動物性脂肪の中でも乳製品の脂肪に限っては2型糖尿病の予防に有益かもしれません」