乳製品の摂取量が多い中高年者は大腸ガンになることが少ない

(2018年4月) "International Journal of Cancer" に掲載されたカルロスⅢ世健康研究所(スペイン)などの研究で、乳製品の摂取量が多い中高年者は大腸ガンになることが少ないという結果になりました。
Laura Barrubés et al. "Dairy product consumption and risk of colorectal cancer in an older Mediterranean population at high cardiovascular risk"

研究の方法

スペイン在住で心臓病・脳卒中のリスク要因を抱えているが大腸ガンではない55~80才の男女7千人超を対象に、アンケートで乳製品の摂取量などを調べたのち中央値で6年間にわたり大腸ガンの発生状況を追跡調査しました。

そして、乳製品の摂取量に応じてデータを3つのグループに分けて、グループ間で大腸ガンのリスクを比較しました。 分析においては、大腸ガンのリスクに影響する色々な要因を考慮しました。

結果

追跡期間中に101件の大腸ガンが発生しました。

各種の乳製品トータルの摂取量が最大のグループは最少のグループに比べて、大腸ガンになるリスクが45%低下していました。 低脂肪乳に限ると、この数字は46%でした。

個別的な分析

乳製品を「低脂肪の乳製品」と「脂肪を除去していない乳製品」とに分けて分析すると、「低脂肪の乳製品」と「脂肪を除去していない乳製品」のいずれについても、摂取量と大腸ガンになるリスクとの間に関係が見られませんでした

乳製品の種類ごと(牛乳・ヨーグルト・チーズなど)に分析しても、個々の乳製品の摂取量と大腸ガンになるリスクとの間に関係が見られませんでした(*)

(*) 個別的な分析で大腸ガンのリスクとの間に関係が見られなかった乳製品の1つに低脂肪乳も挙げられています。

しかし、アブストラクト(論文要旨)の「結果」には 『低脂肪乳の摂取量が多い場合に46%のリスク低下で、この数字が統計学的にも有意である(95% CI: 0.32-0.92; P-trend=0.022)』 という記述があります。

アブストラクトの「結論」にも 『低脂肪乳の摂取量が多いと大腸ガンのリスクが統計学的に有意に低下していた』 と明記されています。