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胎児のときにDEHPに暴露した男児は生殖能力が低くなりやすい?

(2015年2月) "Human Reproduction" 誌に掲載された Icahn School of Medicine at Mount Sinai(米国)の研究によると、妊娠1~12週目にフタル酸ジエチルヘキシル(DEHP)という化学物質に暴露されると、男児が生まれた場合に男児の生殖能力に問題が生じるリスクが増加します。

この研究で800組近くの母子のデータを分析したところ、胎児のときにDEHPに暴露した男児では、肛門性器間距離が通常よりも短くなるリスクが増加していたのです。 女児ではDEHP暴露による肛門性器間距離の違いは見られませんでした。

肛門性器間距離
肛門性器間距離とは肛門から性器までの距離のことで、この距離が通常よりも短い(あるいは長い)男性は生殖能力が低くなりやすくなります。

フタル酸ジエチルヘキシル(DEHP)
フタル酸ジエチルヘキシル(DEHP)はプラスチックを柔らかく(して加工しやすく)するのに用いられる化学物質で、プラスチック製品以外にも、医療用のチューブや、フロアリング、壁紙、コーティング剤(lacquers)、パーソナルケア用品などに含有されています。

今回の研究だけでは、肛門性器間距離が短くなる原因がDEHPであると断定できませんが、過去の複数の動物実験でも、DEHPにより雄の生殖機能に問題が生じる可能性が示されています。

研究者は次のように述べています:
「過去10年間でDEHPへの暴露量が半減しているにも関わらず今回の結果となったため、フタル酸エステルへの暴露量がどの程度であれば妊婦にとって安全と言えるのかは不明です」
「一般消費者の場合、体内から検出されるDEHPの大部分は、食品の加工中に食品に入り込んだDEHPに由来します。 したがって、DEHPを避けるには加工食品(レトルトや缶詰、冷凍食品など工場で作られてパッケージされて売られている食品)を避けるのが有効でしょう」