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家庭でできる認知症の予防と対策 「食事・栄養編」

小食

食べ過ぎずに摂取カロリーを控えめにするのが脳の健康にとっても有益であるようです。 朝食を抜くと脳の老化を防げるとか、空腹感にアルツハイマー病予防の効果があるという研究があります。

脂肪と糖分を摂り過ぎない

マウス実験で、糖分や脂肪の摂り過ぎによって腸内細菌叢に変化が生じ、それによって認知柔軟性が損なわれることが示されています。 カロリーばかりが多くてビタミン類・ミネラル類・フラボノイド類などの栄養素が少ない食事をしていると認知機能が衰えやすいという研究もあります。

オメガ3脂肪酸

オメガ3脂肪酸は不飽和脂肪酸の一種で、魚に豊富に含まれています。 オメガ3脂肪酸は心臓病や脳卒中の予防に良いとされていますが、軽度認知障害(MCI)の進行抑制に対しても有効である可能性があります。

オメガ3脂肪酸は果物や野菜と並んで、UCLA Longevity Center の Gary Small 博士がアルツハイマー病予防に効果があるとして推奨する食品の1つですが、オメガ3脂肪酸が軽度~中度のアルツハイマー病には効果が無かったとする研究もあり、今後の研究で効果の有無を確認する必要があります。

ビタミン類

まず、ビタミンBとCが認知症に対して効果があるかもしれません。 ビタミンB群は、ホモシステインの血中濃度が増加している認知症患者に対して有効です。 アルツハイマー病患者においてビタミンCとβカロチンの血中濃度が通常よりも低いことを示す研究や、ビタミンKや葉酸を豊富に含む青葉野菜が認知能力の維持に有効であるという結果になった研究もあります。

ビタミンD不足が認知症リスクの増加につながる可能性を指摘する研究もあります。 高齢者はビタミンD不足になりがち(日光に当たっても体内で合成されにくくなる)なので注意が必要です。 ビタミンD不足は高血圧の原因になると言われていますが、この高血圧も認知症のリスク要因です。

ビタミンEにもアルツハイマー病の進行を鈍化させる効果のあることが複数の研究で示されています。 ただし、ビタミンEは大量に服用すると、特に心臓疾患のある人で早死にのリスクが増加します。

ミネラル類

アルミニウムや、鉄、銅のアルツハイマー病への関与を疑う研究や、そうではないという研究がありますが、未だ結論は出ていません。

"Journal of Alzheimer's Disease"(2012年)に掲載されたキール大学(英国)の研究では、珪素を豊富に含むミネラルウォーターを飲むことでアルミニウムの排出が促進されアルツハイマー病が改善されるという結果になっています。

コエンザイムQ10

コエンザイムQ10 は、ヒトの体内でも合成されている抗酸化物質ですが、イデベノンというコエンザイムQ10 の類似体(武田薬品が開発した)がアルツハイマー病に対して少し効果がありました。 (ただし、アルツハイマー病の治療薬としてはイマイチでした)

銀杏(イチョウ)

銀杏の葉の抽出物には抗酸化作用と抗炎症作用があるため、これによって脳へのダメージが軽減される可能性があります。 アルツハイマー病や、その他のタイプの認知症の患者において、銀杏によって記憶障害の進行が鈍化したとする研究が複数ありますが、銀杏によっては認知症の進行も鈍化しないし、発症を遅らせることも出来ないという結果になった研究も複数あります。

ポリフェノール

赤ワインに含まれるレスベラトロール、ココアに含まれるフラバノール、緑茶の成分であるEGCGなどのポリフェノール類が認知症に対して有効であるとする研究が複数あります。 これらのポリフェノール類には、ヒトを対象とする試験で記憶力を改善する作用が確認されているほか、アルツハイマー病のプラークの蓄積を防ぐ作用や、神経細胞を死滅から保護する作用が生体外実験で示されています。

その他
上記以外では、カフェインやアロエのサプリメントがアルツハイマー病に有効だとする研究が発表されています。