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認知症のリスク要因

認知症のリスク要因は、自分ではどうにもならない年齢などの要因と、生活習慣のように自分でどうにかできるものの2種類に分類できます。

自分ではどうにもならない要因
  • 年齢
    特に65歳以降は年を取るほどに、アルツハイマー病や血管性認知症などの認知症になるリスクが増加します。 ただし、老化によって認知症になるのが自然だというわけではありません。
  • 家族歴
    認知症の家族歴がある人では、遺伝子変異を原因とするタイプの認知症の発症リスクが著しく増加します。 遺伝子変異をチェックする試験もありますが、100%正しく判定できるわけではありません。
  • 血液型
    "Neurology" 誌(2014年)に掲載されたバーモント大学の研究で、AB型の人は認知症の前段階である認知障害になるリスクが高いという結果になっています。
  • ダウン症
    ダウン症の患者の多くは、中年になるまでにアルツハイマー病に関与するプラークなどが脳内に形成され、認知症を発症します。
  • 頭部の怪我
    頭部に外傷を負った人が認知症を発症しやすいことが知られています。 また、外傷性脳損傷の経験者の脳にアルツハイマー病のプラークが見られることが明らかになっています。
自分でどうにかできる要因
  • 飲酒
    大量に飲酒する人では、認知症のリスクが増加します。 適量の飲酒であれば逆に認知症の予防になるという研究も複数ありますが、大量の飲酒は良くありません。
  • アテローム性動脈硬化
    動脈の壁に脂肪などのプラークが蓄積し、脳への血流が減少すると、血管性認知症のリスクが増加します。 血管の状態とアルツハイマー病との関連を指摘する研究もあります。
  • 心臓・血管
    LDL(悪玉)コレステロールの血中値が高いと、血管性認知症のリスクが増加します。 また、複数の研究で、高血圧あるいは低血圧により認知症のリスクが増加することが示されています。
  • 糖尿病
    糖尿病によっても、アルツハイマー病と血管性認知症のリスクが増加します。 さらに、糖尿病ではなくても、血糖値が正常範囲よりも高いだけでも、認知症のリスク増加が始まるという研究もあります。
  • 肥満
    中年の頃に肥満であると、年を取ってから認知症になるリスクが増加します。
  • エストロゲン過多
    閉経後にエストロゲンやプロゲステロンを何年も服用している女性では、認知症になるリスクが増加します。 最近の研究によると、更年期症状の1つとして記憶障害が起こります。
  • ホモシステイン
    ホモシステインの1種の血中量が多いと、血管性認知症のリスクが増加するという結果になった研究がありますが、そうでないという結果になった研究もあります。 アルツハイマー病のリスク要因であるとも考えられています。
    ホモシステインはアミノ酸の一種で体内で生産されますが、良い作用をもたらす物質ではないようで、体内に大量に存在すると心臓病や、脳卒中、骨粗鬆症のリスクが増加すると考えられています。 ホモシステインを分解するには、葉酸と、ビタミンB6、ビタミンB12 が必要となります。
  • 喫煙
    喫煙によっても認知症の発症リスクが増加する可能性が指摘されています。 受動喫煙でも認知症になるリスクが増加する恐れがあります。
  • 歯周病
    歯周病菌が脳に入ったり歯周病などで歯を失ったりすることによって認知症になるリスクが増加するという研究や、歯磨きで認知症のリスクが減少するという研究があります。
  • 睡眠不足
    特にアルツハイマー病に関して、睡眠不足や睡眠障害がリスク要因となることを示す研究が複数発表されています。 睡眠によって脳に蓄積するアミロイドβが減少するという研究や、変わったところでは、眠るときの姿勢がアルツハイマー病などのリスクに影響するという研究もあります。
  • その他
    他にも、腎機能の衰え・貧血・聴力の衰え・ストレス・心的態度(他人を利己的だと考える)・向精神薬・抗欝剤などが認知症のリスク要因である可能性があります。 鬱病自体が認知症のリスク要因ですが、それとは別途に抗欝剤も認知症のリスク要因です。