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免疫細胞の中にはブドウ糖が欠乏したときに作用が強まるものもある

(2017年5月) 免疫細胞の一種である樹状細胞には免疫機能において重要な役割を果たすT細胞を活性化させる作用がありますが、"Nature Communications" 誌に掲載されたダブリン大学の研究により、樹状細胞のこの作用がグルコース(ブドウ糖)が欠乏した状態のときに強まることが明らかになりました。

グルコースは、細胞がエネルギーを生み出したり成長したり分裂したりするのに燃料として用いられます。 一般的には免疫細胞も、感染症への対応などで活躍するときに大量のグルコースを必要とし、グルコースが欠乏していると機能不全を起こします。

今回の研究では、樹状細胞に限ってはグルコースが欠乏しているときのほうが作用が強まることがわかりました。

研究者は次のように述べています:
「T細胞と樹状細胞がグルコースをめぐる競合関係にある(*)という発見により、グルコースが樹状細胞の機能を制御するメカニズムの解明が進みました。 グルコースなどの栄養素が免疫応答をコントロールする仕組みがわかれば、免疫系が関与する様々な病気の新しい治療法を開発することができます」
(*) 論文要旨で次のように述べられています: 「T細胞と樹状細胞がグルコースの奪い合いをして樹状細胞が利用できるグルコースが制限されると、樹状細胞においてグルコースに依存するシグナル伝達が阻害され、その結果、樹状細胞からの(シグナルの)出力に変化が生じてT細胞の応答が強化される」