鬱病の原因は免疫系の過剰反応?

(2012年10月) "Neuroscience 2012" で発表された研究によると、免疫系の過剰反応が鬱病の原因の1つである可能性があります。

この研究でマウスを用いた実験を行ったところ、ストレス応答によりインターロイキン-6(IL-6)と呼ばれる炎症性の化合物が過剰に生産されるマウスは、そうでないマウスよりも鬱病になりやすかったのです。

研究者によると、ヒトの鬱病でも IL-6 が生産されているため、ヒトの場合にもストレスに対する過敏な炎症応答を有していて鬱病であるケースが存在する可能性があります。

研究者は、次のようにも述べています:
「ストレスに対する過剰反応という意味では、鬱病はアレルギーにも例えられます。 実際には危険でないモノを体は危険だと判断して、激しい免疫応答を起こすのです」

この仮説を検証するため、研究チームは、鬱病のマウスの骨髄を健康なマウスに移植しました。 そうすると、健康だったマウスが軽いストレスに対して鬱症状を呈するようになったのです。

この実験ではさらに、毒素に対して放出されるIL-6の量が多いマウスほど、ストレスに対して鬱的に応答することも明らかになりました。

この研究で免疫応答を軽減するために使われた薬の中には、現在すでにリウマチの治療に用いられているものがあるそうです。 つまり、そのリウマチの薬の鬱病への効果をすぐにヒトで試験できるわけです。