抑鬱状態にある人は時が経つのが遅いと感じるが...

(2015年3月) "Journal of Affective Disorders" に掲載されたヨハネス・グーテンベルク大学マインツ(ドイツ)のメタ研究によると、抑鬱症者(*)は時が経つのが極度に遅いと感じたり、時間が停止しているかのように感じたりします。
(*) 抑鬱症者 - depressed individuals

「時間がスローモーションで進んでゆく」あるいは「じわじわとしか時が経たない」と抑鬱症者が感じることが多いのが経験的に知られていますが、今回のメタ研究によりこのことが確認されました。

研究の方法

このメタ研究では、抑鬱症者の時間感覚に関して過去に行われた16の研究のデータを分析しました。 被験者数は16の研究の合計で918人でした(抑鬱症者433人、抑鬱でない人485人)。

結果

分析の結果、抑鬱症者の主観的な時間経過が健常者よりもゆっくりであることが確認されました。

その一方で、特定の出来事の経過時間を意識的に計測しようとした場合には、抑鬱症者の時間感覚は健常者と変わりありませんでした。 「映画の長さが何分かを体感的に判断する」とか「ボタンを5秒間(体感的に判断して)押す」とかの試験の場合には、抑鬱症者と健常者とで結果が同じだったのです。

研究者は次のように述べています:
「抑鬱症の人においては、主観的な時間経過に関する感覚と外部的な出来事の経過時間を評価する能力とが異なっていることが明らかになりました」