デトックス・ダイエットは有効?

デトックス(detox)とはデトキシフィケション(detoxification)の略語で、体内の毒素を排出することです。 しかし、このデトックスは必ずしも科学的な裏付けがあるわけではなく、デトックス手法の中には返って健康に悪いものも存在します。

ハーバード大学の疫学者は次のように述べています:
「人体が断食などのデトックス手法を必要とする科学的根拠はありません。 人体には毒素を排泄するための臓器と免疫系が備わっているのです」
デトックス・ダイエットとは
デトックス・ダイエットとは、デトックスの手法の1つで、極度の食事制限によって毒素を体内から洗い流してしまおうというものです。 デトックスの思想は、次のようなものです: 「加工食品や環境に由来する毒素は自然には排除されないため、これを排除するために人為的な工夫が必要である。 毒素を体外に排除することで、体の機能が改善され、代謝が活発化し、その結果体重も減る」

デトックス・ダイエットには何種類かの手法がありますが、その大部分では、極度のカロリー制限(断食)を行います。 カロリー制限中には、少量の果実、野菜、水、そしてサプリメントのみを摂取します。 デトックス・ダイエットの中には、断食以外に、ハーブや薬草、薬物を用いたり、浣腸や腸内洗浄を行うものもありますが、デトックス指南書の著者が販売する製品(ハーブや薬物など)を用いないと成立しないデトックス手法には、特に注意が必要です。

デトックス・ダイエットの有効性
デトックス・ダイエットがダイエット手法として有効であるとか、健康のためにデトックスが必要であるという科学的根拠はほとんどありません。

まず、デトックス・ダイエットによる極度のカロリー制限は、ダイエット方法としてはお勧めできるものではありません。 極度のカロリー制限には、筋肉が落ちるとか、燃費が良くなって(脂肪が燃焼しにくくなるので)体重が落ちにくくなるとか、カロリー制限を止めたときにリバウンドで余計に太ってしまうなどの問題があります。

また、体内の毒素は、腎臓や、肝臓、結腸などの臓器により体外に排除されています。 デトックス・ダイエットや、腸内洗浄などが有効であるとする科学的なデータは存在せず、デトックスの効果は主として「効果があった!」という体験者の声により喧伝されています。

現実的なデトックス・ダイエット
上記のように、人体にはそもそも毒素を排除するための機能が備わっているのですから、健全なデトックス・ダイエットとは、この機能が働きやすい環境を整えてやるための食事、そして毒素をなるべく体内に入れない食事ということになります。

"Doctor's Detox Diet" の著者である Gerbstadt 博士は、加工食品(ハム、ソーセージ、缶詰、インスタントラーメン、コーンフレークなど)を避けて、大量の水、果実、野菜、繊維質、脂肪の少ないタンパク質、低脂肪の乳製品、全粒穀物を摂ることを提唱しています。

この食事プログラムでは、加工食品を避けることと、水分と食物繊維を積極的に摂ることに重点を置いています。 加工されていない食品は栄養分が豊富で、含まれている化学物質の量も少なくなります。 そして、繊維質と水分によって便秘などの胃腸の問題が速やかに緩和されます。

この Gerbstadt 博士による食事プログラムでは、1日あたり 1,300~1,500 キロカロリーを摂取し、長期間にわたって継続すること、そして日常的に運動することを想定しています。

この博士によると、以下の食品に高い解毒作用があります:

  • 青葉の野菜
  • レモン
  • クレソン
  • 緑茶
  • ブロッコリー・スプラウト(カイワレみたいなやつ)
  • ゴマ
  • キャベツ
  • オオバコ(便秘を緩和する効果がある)
  • 果実