DHAが早産の緩和に有効

(2013年3月)"American Journal of Clinical Nutrition" に掲載されたカンザス大学の研究によると、DHA(オメガ3脂肪酸)のサプリメントを服用することで、早産の程度を緩和できる可能性があります。 早産を完全には防げないものの、極度の早産となるリスクを緩和できるようなのです。

研究方法

この研究では、350人の妊婦(妊娠8~20週目)を2つのグループに分けて、一方のグループに藻類由来の DHA を1日三回(一回あたり200mg)服用してもらいました。 もう一方のグループには、コーン油と大豆油が主成分のプラシーボを服用してもらいました。

結果

早産となる確率は両グループでほとんど違いがなく、出産の時期もDHA を服用したグループのほうが平均で3日ほど遅いだけでした。 新生児の平均サイズについても、DHAのグループのほうがわずかに大きく、重い傾向にあるだけでした。

しかし、DHAのグループでは、極端な未熟児が生まれる確率がプラシーボのグループと比べて低かったのです。 赤ちゃんが34週未満で生まれる率が、プラシーボのグループでは5%(米国の早産率と同じ)であったのに対して、DHAのグループでは1%未満でした。

通常、妊娠の満期は39週であり、34週未満で生まれた赤ちゃんでは健康上の深刻なトラブルが生じるリスクがあります。

母親と赤ちゃんの血液を検査してDHAの血中濃度を測ったところ、DHAを服用したグループでDHAの血中濃度が研究開始時よりも高くなっていました。 そして、脂肪酸のうち研究開始時よりも高くなっていたのがDHAだけであることから、この早産率の違いはDHAによるものであると考えられます。

600mg/1日がポイント?
以前にメキシコで行われた同様の研究では、1日あたり400mgのDHAを妊婦に服用してもらって、今回のような早産緩和効果は見られませんでした。 このことから、早産を緩和するためには600mg/1日のDHAを服用することが必要である可能性があります。