1型糖尿病も2型と同じくアミリンが膵臓に沈着するのが原因

(2014年8月) "FASEB Journal" に掲載されたマンチェスター大学などの研究によると、1型糖尿病も2型糖尿病と同じく、アミリンというホルモンが凝集して毒性を帯びるのが原因で発症すると考えられます。

アミリン

アミリンはインスリンと同じく膵臓(すいぞう)の細胞によって生産されるホルモンです。 健康な人ではインスリンとアミリンが協働して、摂取した栄養に対する体の反応を制御しています。 インスリンとアミリンが生産されなくなると、血糖値が上昇して糖尿病になり、それを放置していると心臓・腎臓・眼・神経などの臓器がダメージを受けます。

生産されたアミリンの一部は、膵臓の細胞の周囲に沈着して毒性の凝集物を形成します。 そして、この毒性の凝集物がインスリンとアミリンを生産する細胞を破壊することにより、糖尿病が発症します。

アミリンの凝集

アミリンの凝集が2型糖尿病の原因であることは、同じ研究者による過去の研究で示されていましたが、今回の研究では、アミリンの凝集が1型糖尿病の原因でもあるという強力なエビデンスが得られました。

1型と2型の違い

1型糖尿病と2型糖尿病での違いは、1型の方が2型よりもアミリンの毒性凝集物が膵臓に沈着するペースが速く、それゆえに糖尿病の発症年齢が早く進行が速いという点です。

今後の予定
研究グループは、2年以内にアミリンの凝集を阻止する薬の臨床試験(1型と2型の両方)を開始する予定でいます。 この薬が完成すれば、糖尿病の進行を遅らせたり、ひょっとすれば糖尿病を治すことも出来るようになるかもしれません。