高齢の糖尿病患者には貧血の人が多い

(2014年11月) "Clinical Diabetes" 誌に掲載された Rotherham General Hospital(英国)の研究で、糖尿病の高齢患者では半数超の人が貧血であるという結果になりました。 高齢者の中でも特に年齢が高い患者と糖尿病の病歴が長い患者で貧血の人の割合が高くなっていました。

この研究では、2年を超えて糖尿病の治療を受けている75才超の糖尿病患者115人を対象に、貧血の人の割合と貧血のリスク要因を調査したところ、59%の人が貧血で、貧血の80%が正球性貧血でした。

貧血が無い糖尿病患者に比べて、貧血がある患者は高齢で(82.1才に対して84.6才; P = 0.01)、糖尿病の病歴が長く(13.5年に対して17.7年; P = 0.03)、さらに糸球体濾過率(GFR)が低い(58.1 に対して47.8mL/分/1.73㎡; P = 0.01)という有意な傾向がありました。

一方、重回帰分析(multivariate regression analysis)では、高齢の患者と糖尿病の病歴が長い患者で貧血のリスクが増加していました(ORが4.6と2.9)が、慢性人疾患(CKD)の有無による影響は有意性において微妙でした(OR 2.4; 95 percent CI, 0.96 to 5.7; P = 0.06)。

研究グループは次のように述べています:
「糖尿病患者において、高齢および糖尿病の病歴の長さが貧血のリスク要因として有意であったが、CKD の有無はそうではなかった」

「糖尿病患者における貧血は主として腎機能の衰えによるものだという考えが現在受け入れられているが、今回の結果を見ると、高齢と病歴の長さが貧血に関与していると思われる」