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2型糖尿病のリスクが上がる食品と下がる食品②

(2017年5月) ヒト栄養研究所(ドイツ)などの研究チームが食生活と2型糖尿病の発症リスクとの関係を調べたメタ分析の結果が "European Journal of Epidemiology" に掲載されています。

メタ分析の方法

特定の食品カテゴリーの摂取量と2型糖尿病になるリスクとの関係について調べた88の研究のデータを分析しました。

食品カテゴリーは次の12種類です(カッコ内は研究の数): 全粒穀物(13)、精白穀物(15)、野菜(13)、果物(15)、アーモンド・くるみ・ピスタチオなどのナッツ類(8)、豆類(12)、卵(13)、乳製品(21)、魚(16)、赤身肉(15)、ソーセージやハムなどの加工肉(14)、糖類が使用された清涼飲料水。
各食品カテゴリーの研究の数を合計して88を超えるのは、1つの研究で複数の食品カテゴリー(例えば全粒穀物と精白穀物)を調査しているケースがあるためです。

結果

12種類の食品カテゴリーのうち、摂取量と2型糖尿病のリスクとの間に統計学的に有意な関係(増加または低下)が見られたのは全粒穀物・果物・乳製品・赤身肉・加工肉・糖類が使用された清涼飲料水の6つでした。
食品カテゴリーと糖尿病リスクのグラフ。
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リスクが下がる食品

全粒穀物

全粒穀物の摂取量が最も多いグループ(最大で302g/日)は最も少ないグループ(最少で0g/日)に比べて、2型糖尿病になるリスクが23%低くなっていました。 全粒穀物の摂取量が30g/日増えるごとに2型糖尿病のリスクが13%下がるという計算になります。

全粒穀物の摂取量が50g/日に達する辺りで、2型糖尿病リスクの低下は頭打ちとなります(摂取量がそれ以上増えてもリスクは下がらない)。

全粒穀物で2型糖尿病のリスクが低下するのは、全粒穀物の成分である食物繊維・難消化性デンプンフィチン酸・ミネラル類(マグネシウム、カリウム、亜鉛、セレン)などの作用により体脂肪が減少したり、血糖値が下がったりするためかもしれません。

果物

果物の摂取量が多いと2型糖尿病リスクが低いという関係がいちおう見られましたが、その関係は強くも明確でもありませんでした。

2型糖尿病のリスクは、果物を食べる量が200~300g/日のときに低く(-10%)なっていましたが、摂取量がそれより増えると再びリスクが増加し始めていました(U字型のグラフとなる関係)。

乳製品

乳製品の摂取量が最も多いグループ(最大で2000g/日)は最も少ないグループ(最少で0g/日)に比べて、2型糖尿病になるリスクが9%低くなっていました。 乳製品の摂取量が200g/日増えるごとに2型糖尿病のリスクが3%下がるという計算になります。

乳製品の摂取量が400~600g/日を超えるあたりから、摂取量が増えても2型糖尿病のリスクがあまり下がらなくなります。

研究が行われた地域別に見ると、乳製品摂取量と2型糖尿病リスクの間に関係が見られたのはアジアおよびオーストラリアで行われた研究だけで、欧米で行われた研究では関係が見られませんでした。

乳製品のタイプ別に分析すると、低脂肪の乳製品では2型糖尿病リスクとの間に統計学的にギリギリ有意な関係が見られましたが、高脂肪の乳製品では見られませんでした。

リスクが上がる食品

赤身肉

赤身肉の摂取量が最も多いグループ(最大で207g/日)は最も少ないグループ(最少で0g/日)に比べて、2型糖尿病になるリスクが21%高くなっていました。 赤身肉の摂取量が100g/日増えるごとに2型糖尿病のリスクが17%増えるという計算になります。

研究が行われた地域別に見ると、欧米で行われた研究では赤身肉摂取量と2型糖尿病リスクの間に関係が見られましたが、アジアで行われた研究では見られませんでした。 今回のメタ分析のデータにおける欧米人の赤身肉摂取量の平均がアジア人の平均の1.5倍ほどであるためかもしれません。

加工肉

加工肉の摂取量が最も多いグループ(最大で142g/日)は最も少ないグループ(最少で0g/日)に比べて、2型糖尿病になるリスクが27%高くなっていました。 加工肉の摂取量が50g/日増えるごとに2型糖尿病のリスクが37%増えるという計算になります。

これまでの研究で、加工肉や赤身肉の摂取により血糖値が増加することや、加工肉や赤身肉の摂取が多い人に肥満が多いことが示されています。

糖類が使用された清涼飲料水(SSB)

SSBの飲用量が最も多いグループ(最大で748ml/日)は最も少ないグループ(最少で0g/日)に比べて、2型糖尿病になるリスクが30%高くなっていました。 SSBの飲用量が250ml/日増えるごとに2型糖尿病のリスクが21%増えるという計算になります。