糖尿病は肝臓ガンのリスク要因

(2013年12月) "Sixth AACR Conference on the Science of Cancer Health Disparities in Racial/Ethnic Minorities and the Medically Underserved" で発表された米国の研究によると、糖尿病患者では肝臓ガンの一種である肝細胞ガンのリスクが増加します。 このリスクの増加は、ラテン系で最も大きく、次いでハワイ系、、そしてアフリカ系および日系という順でリスクが減ってゆきます。

研究者は次のように述べています:
「糖尿病患者では肝細胞ガンのリスクが2~3倍になります。 今回の研究では、糖尿病にかかり易い人種が肝細胞ガンになり易いことも明らかになりました」

米国では過去30年間で肝細胞ガンの新規発症数が3倍になっており、患者数が最も多いのがラテン系とアフリカ系の人たちです。 これまでの研究では、①糖尿病が肝細胞ガンのリスク要因である可能性と、②肝細胞ガンの発症数が増加している背後に糖尿病患者の増加がある可能性が指摘されています。

研究の方法

15年間にわたる15万人分以上のデータを分析しました。 データに含まれる肝細胞ガンの発生件数は506件で、その内訳は次の通りです: 白人59件、アフリカ系81件、ハワイ系33件、日系158件、ラテン系175人。

結果
糖尿病による肝細胞ガンリスクの増加度は、ラテン系では3.3倍、ハワイ系では2.33倍、アフリカ系と日系では2.02倍、白人では2.17倍でした。 他の主な結果は以下の通りです:
  • (糖尿病患者に限らず)人種による肝細胞ガンのかかりやすさは、白人を基準とした場合、ラテン系が2.77倍、ハワイ系が2.48倍、アフリカ系が2.16倍、そして日系が2.07倍だった。
  • 糖尿病の罹患率は、ハワイ系では16%、ラテン系およびアフリカ系では15%、日系では10%、白人では6%だった。 肝細胞ガンの罹患率と大体において合致していた。
  • 肝細胞ガンのうち糖尿病が原因となるものの割合(推算)は次の通り: ラテン系26%、ハワイ系20%、アフリカ系13%、日系12%、白人6%。
アドバイス
研究者は、「糖尿病により肝細胞ガンのリスクが増加することを認識すべきだ」としたうで、肝細胞ガンのリスクを減らすための重要事項として以下を挙げています:
  1. 健康的な体重を維持する。
  2. 糖尿病の治療をきちんと続ける。
  3. 肝炎の予防(または治療)をきっちりと行う。
  4. 飲酒と喫煙を慎む。