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糖尿病の予防には座って過ごす時間を減らすと良い

(2017年10月) "Journal of Public Health" に掲載されたビオ=ビオ大学(チリ)などの研究で、運動などで体を動かす習慣があっても座って過ごす時間が長い人は2型糖尿病になるリスクが高いという結果になっています。

「座って過ごす」とは?

座って過ごす(sedentary behaviour)」とは、目覚めて活動しているときにエネルギー消費が安静時と同程度(1~1.5METs)の活動をして過ごすことです。

具体的には、テレビ・PC・ゲーム機の使用や、デスクワーク、読書、自動車の運転などが座って過ごす」のに該当します。 寝そべって過ごすのも「座って過ごす」時間に含めるのが一般的です。

研究の方法

チリに住む18才以上の男女 4,457人を対象にアンケート調査を行って、身体活動量・座って過ごす時間・2型糖尿病の有無を調べたほか空腹時血糖値とHbA1c値を検査しました。

結果

座って過ごす時間が最も短いグループでは2型糖尿病の有病率が10%だったの対して、座って過ごす時間が最も短いグループでは17%でした。

年齢・身体活動量・BMI・喫煙習慣などを考慮しても、1日のうちに座って過ごす時間が1時間増えるごとに、2型糖尿病になるリスクが男性では10%、女性では8%増えるという計算になります。

空腹時血糖値やHbA1c値と座って過ごす時間との間には関係が見られませんでした。

アドバイス

2型糖尿病の予防に関しては運動もさることながら座っている時間の短縮が効果的であると考えられます。

研究者によると、糖尿病予防の観点からは150分/週のMVPAに加えて立っている時間を増やす(90分/日)ことも大切です。

関連研究

  • "Diabetologia" 誌(2013年)に掲載されたレスター大学の研究では、2型糖尿病のリスクが高い男女878人のデータを分析して、身体活動の習慣がある場合にも座って過ごす時間が長いと2時間後血糖値・中性脂肪値・HDLコレステロール値が良くないという結果になっています。
  • "Diabetologia" 誌(2016年)に掲載されたマーストリヒト大学の研究では、平均年齢60才の男女 2,497人の座って過ごす時間を8日間にわたり計器で計測して、2型糖尿病の人はそうでない人に比べて、1日のうちに座って過ごす時間が26分長いという結果になっています。 座って過ごす時間が1日あたり1時間増えるごとに糖尿病のリスクが22%高くなるという計算になります。
  • 一方、"British Journal of Sports Medicine" に掲載されたシドニー大学などの研究では、座って過ごす時間が長くても2型糖尿病になるリスクは増加しないという結果になっています。 健康な中高年者 4,811人に仕事・通勤・余暇において座って過ごす時間を尋ね、その後13年間にわたり糖尿病の発症状況を追跡調査したところ、身体活動量・食生活・BMIなどを考慮しても、座って過ごす時間と糖尿病リスクとの間に統計学的に有意と言える関係が見られませんでした。