糖尿病を発症の数年前に予測

(2012年12月) 糖尿病は現在のところ、糖尿病による血管や眼などの破壊が始まってから数年後にようやく糖尿病であることが明らかになるケースが大部分ですが、"Cell Metabolism" 誌に掲載されたルンド大学(スェーデン)の研究により、2型糖尿病の発症リスクをいち早く判定する検査法が開発されました。

SFRP4

この検査法は、血中に存在する SFRP4 という炎症に関与するタンパク質から糖尿病を判定するというもので、糖尿病が初期の段階で治療を開始したり、糖尿病が完全に発症してしまう前に予防的な治療を行うことができます。

研究グループは、糖尿病患者と糖尿病でない人とでインスリン産生β細胞を比較し、糖尿病患者のインスリン産生β細胞の SFRP4 が有意に多いことを明らかにしました。

SFRP4 の血中濃度が平均以上である人は、数年以内に糖尿病になるリスクが通常の五倍となります。

研究者のコメント
研究者は、この検査法が成立する理由を次のように述べています:
「軽度の慢性炎症によりインスリン産生β細胞が弱まり、インスリンを十分に分泌できなくなるのです。 インスリンβ細胞が弱まる理由はいくつかあると考えられますが、SFRP4 もそのうちの1つです」

別の研究者の話では、SFRP4 は肥満など2型糖尿病のその他のリスク要因とは関わりなく、独立的に作用します。

今回の発見は現時点では検査法としての利用のみですが、将来的には2型糖尿病の新しい治療法にもつながる可能性があります。