糖尿病患者が歩くときに費やすエネルギーは人並み以上

(2016年1月) "Journal of Applied Physiology" に掲載されたマンチェスター・メトロポリタン大学(英国)の研究によると、糖尿病患者、特に糖尿病性末梢神経障害(DPN)が生じている患者は歩くのに人並み以上のエネルギーが必要です。
糖尿病性末梢神経障害
糖尿病性末梢神経障害(DPN)は高血糖により神経が損傷するという疾患で、皮膚感覚・筋肉機能・運動制御・自律神経系に問題が生じます。 DPNは糖尿病患者の30~50%に見られます。
研究の方法

健常者・DPNのない糖尿病患者・DPNがある糖尿病患者という3つのグループに様々な速度で歩いてもらい、動きを分析したり酸素消費量を計測したりしました。

結果

糖尿病患者は健常者と同じ速度で歩くのに多くの酸素を必要としました。 これはDPNがある患者で特に顕著でした。

理由
糖尿病患者において歩行に要するエネルギーが増加するのは、次の3つの理由によると考えられます:
  • 非酵素的糖化のためにアキレス腱が硬化(*)している。
  • 1歩を歩くのに用いる筋肉の数が多い。
  • 足に変形が生じていて、歩幅が小さく歩数が多い。
(*) アキレス腱は、歩行に要するエネルギーの低減において中心的な役割を果たしています。