糖尿病患者の運動には有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせるのが良いかも

(2014年7月) "Diabetologia" 誌に掲載されたウィーン大学のレビューによると、2型糖尿病患者の血糖値と血中脂質プロファイルをコントロールするには、有酸素運動(ジョギングや、ウォーキング、自転車など)または筋力トレーニングのどちらか一方だけではなく、両方を組み合わせるのが理想的であると考えられます。

ただし、今回のレビューにおいてバイアスのリスクが高い研究群を除去したところ、レビュー結果の強度(strength)が弱まったことから、高品質の試験を今後行って今回の結果を確認する必要があります。

レビューの内容
このレビューでは、14のランダム化比較試験(被験者数915人)のデータを調査しました。 結果は次の通りです:
  • 2型糖尿病の患者において、HbA1c(血糖値の指標)と空腹時血糖値を減らすには筋力トレーニングよりも有酸素運動が効果的だった。
  • 有酸素運動のみに比べて有酸素運動&筋力トレーニングの方が、HbA1c が大きく減少していた。
  • 筋力トレーニングのみに比べて有酸素運動&筋力トレーニングの方が、空腹時血糖値と血中脂質が大きく減少していた。

ただし、14の試験からバイアスのリスクが低いものだけを抜き出した分析では、これらの結果は確認できませんでした。 メタ分析によって有酸素運動、筋力トレーニング、および有酸素運動&筋力トレーニングに関する直接的・間接的なエビデンスをプールしたところ、HbA1c、空腹時血糖値、善玉コレステロール、血中脂質、拡張期(最低)血圧、および体重への影響に関しては有酸素運動&筋力トレーニングが介入として最も効果的な運動でした。

また、14の研究のいずれにおいても、運動は専門家の指導の下で行なわれました。 専門家の指導の下で行なわれるトレーニングの方が自主的なトレーニングよりも有効であるというエビデンスがあるため、今回のレビューの結果は自主的なトレーニングにはそのまま適用できない可能性もあります。

研究グループは次のように結論付けています:
「今回のレビューだけでは確かなことは言えないが、さしあたり、2型糖尿病患者用の運動療法としては有酸素運動と筋力トレーニングとを組み合わせるのが良いと思われる」