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2型糖尿病の患者は朝食をしっかり食べると血糖値コントロールに有利

(2015年2月) "Diabetologia" 誌に掲載されたテル・アビブ大学などの研究で、2型糖尿病の患者は朝食でカロリーを多く摂り、夕食でカロリーを少なく摂るようにすると血糖値コントロールが改善されるという結果になりました。 したがって、このような食事スタイルが2型糖尿病の合併症を防ぐうえで有益であると思われます。

研究の方法

この研究では18人の病歴が10年未満の糖尿病患者(男性8人)を被験者とする無作為試験を実施しました。 被験者の年齢は30~70才、BMIは22~35で、糖尿病治療としてメトホルミンの服用および/または食事療法を行っていました。

グループ分け
被験者は次の2つのグループに分けられました(1日の摂取カロリーは同じ):
  1. 朝食に 2,946キロジュール、昼食に 2,523キロジュール、夕食に858キロジュールを摂る「朝食グループ」
  2. 朝食に858キロジュール、昼食に 2,523キロジュール、夕食に 2,946キロジュールを摂る「夕食グループ」
食事内容
食事の内容は次のようなものでした:
  • 2,946キロジュールの食事
    牛乳、ツナ、グラノーラ・バー(グラノーラを固めて棒状にした加工食品)、スクランブルド・エッグ、ヨーグルト、シリアル(コーンフレーク的な食品)
  • 858キロジュールの食事
    七面鳥の胸肉のスライス、モツァレラ・チーズ、サラダ、コーヒー
  • 朝食は午前8時、昼食は午後1時、夕食は午後7時に食べました。
血液採取

両グループに各々の食事を6日間にわたって続けてもらった翌日に、食事開始後15分、30分、60分、90分、120分、150分、および180分の時点で血液を採取しました(血液を採取した当日も上記と同じ食事をした)。

そして、2週間の空白期間を設けて、2つのグループの食事パターンを入れ換えて同じことを繰り返しました。(被験者数を2倍に増やしたのと同じような効果が得られる)

結果

夕食グループに比べて朝食グループの方が、食後の血糖値が20%低く、インスリン値、Cペプチド値、およびGLP-1値が20%高いという結果でした。

また、昼食は両グループでカロリーに違いが無かったにも関わらず、朝食グループは夕食グループに比べて、昼食による血糖値の増加が21~25%少なく、インスリン値の増加が23%多くなっていました。

研究者によると、朝食で高カロリーを摂った場合に耐糖能が改善するのは、少なくとも部分的には次の2点によるものだと考えられます:
  • 朝方には、β細胞の反応性とインスリンの分泌が体内時計のリズムによって向上する
  • 朝方には、肝臓が分解するインスリンの量が減り、筋肉がインスリンを介してブドウ糖を利用する量が増える
したがって2型糖尿病患者の場合には、β細胞の反応性や筋肉のブドウ糖利用量が理想的な状態にある朝食のときに多量のエネルギーを摂取するのが、食後の血糖値急増を緩和するうえで有効だと思われます。