2型糖尿病患者は自己管理能力が僅かに低い

(2015年2月) "Psychosomatic Medicine" 誌に掲載されたウォータールー大学(カナダ)によるレビューで、2型糖尿病患者は実行機能(自己管理能力・判断力・注意力など)が低いという結果になりました。

今回のレビューでは、2型糖尿病患者と2型糖尿病ではない人とで実行機能を比較した60の研究のデータを分析しました。 被験者数は60の研究の合計で 79,069人(このうち糖尿病患者は 9,815人)でした。

分析の結果、2型糖尿病患者はそうでない人に比べて、僅かに、しかし明確に実行機能が劣っていました(d = -0.248, p < .001)。
d
上記のカッコ内の "d" というのは、「コーエンのd」と呼ばれる統計学の指標のことだと思います。 コロラド大学(リンク先は英文)の説明によると、「コーエンのd」は0.2で効果量が「小」、0.5で「中」、0.8で「大」というのが一応の目安となるようです。 上記の d の数字は -0.248 なので「僅かに」劣っているということになるのでしょう。

2型糖尿病の病状のコントロールには、食事にしても薬の服用にしても自己管理能力が要求されるので、今回の結果は糖尿病患者にとって泣き面に蜂ということになります。

研究者によると、有酸素運動や知的な刺激(パズルや新しい物事の学習など)により実行機能を担当する脳の領域にとって有益であることが示されています。 特に有酸素運動は、脳だけでなく全身にとって有益です。