食生活と大腸ガンになるリスクの関係

(2019年4月) "International Journal of Epidemiology"に掲載されたオックスフォード大学などによる研究で、食生活と大腸ガンになるリスクとの関係が調査されています。

研究の方法

40~69才の男女47万人超を対象に、食生活に関するアンケート調査を実施したのち平均5.7年間にわたり大腸ガンの発生状況を追跡調査しました。 47万人超のうちの一部(17万人超)は追跡期間中にも一度オンラインで食生活に関するアンケートに回答しました。

結果

追跡期間中に 2,609件の大腸ガンが発生しました。

主な結果は次の通りです:
  1. 赤身肉と加工肉を併せた摂取量が平均76g/日のグループは21g/日のグループに比べて、大腸ガンになるリスクが20%増加していた。 赤身肉&加工肉の摂取量が50g増えるごとに大腸ガンのリスクが17%増加するという計算になる。
  2. 赤身肉の摂取量が平均54g/日のグループは8g/日のグループに比べて、大腸ガンになるリスクが15%増加していた。 ただし、統計学的な有意性が微妙だった(95% CI: 0.98–1.36)。 赤身肉の摂取量が50g増えるごとに大腸ガンのリスクが18%増加するという計算になる(95% CI: 1.00–1.36)。
  3. 加工肉の摂取量が平均29g/日のグループは5g/日のグループに比べて、大腸ガンになるリスクが19%増加していた。 加工肉の摂取量が25g増えるごとに大腸ガンのリスクが19%増加するという計算になる。
  4. パンや朝食用シリアルで摂る食物繊維の量が最も多いグループは(最も少ないグループに比べて)大腸ガンのリスクが14%低下していた。 食物繊維全体の摂取量と大腸ガンのリスクとの間には関係が見られなかった。
  5. アルコール摂取量が平均32g/日のグループは平均2g/日のグループに比べて、大腸ガンになるリスクが24%増加していた。 アルコール摂取量が10g増えるごとに大腸ガンのリスクが8%増加するという計算になる。
  6. 魚・鶏肉・チーズ・牛乳・果物・野菜・お茶・コーヒーの摂取量と大腸ガンのリスクとの間には関係が見られなかった。
  7. パスタや米は論文中に1度ずつ言葉が登場するものの分析対象にはならなかった模様。
英国の食事ガイドラインでは、赤身肉&加工肉の推奨摂取量を90g/日以下としています。 今回の研究では、この食事ガイドラインより少ない摂取量でも大腸ガンのリスクが増加していました。