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食事内容を変えると、わずか1日で腸内細菌に変化が起こる

(2013年12月) "Nature" 誌に掲載された米国の研究によると、食事の内容を変えるとわずか1日で腸内細菌叢(腸内細菌の種類や割合)に変化が生じます。

食事が腸内細菌叢に与える影響を調べる研究は過去にも複数行われていますが、これらはいずれも週や月という単位での調査でした。

研究の方法

21~33才のの男女10人(男6人、女4人)に5日間にわたって動物性または植物性いずれかの食品のみを食べてもらい、参加者たちの排泄物(大のほう)のサンプルを毎日分析しました。

参加者の一人はこれまでずっと菜食主義者で、この人には5日間の研究期間のあいだ動物性食品(卵とチーズ。 肉は食べなかった)のみの食事に切り替えてもらいました。

結果

肉や卵、チーズなど動物性の食品ばかりを食べたグループでは、胆汁(肝臓から分泌され、脂肪を分解する作用がある)への耐性を持つタイプの腸内細菌が増加し、植物性の炭水化物を分解するファーミキューテス菌が減少していました。 こちらのグループではさらに、タンパク質を分解するのに用いられると考えられる遺伝子群の発現(スイッチがオンになる)が腸内細菌において増加していました。

一方、植物性の食品のみを食べたグループでは、炭水化物の醗酵に必要になると考えられる遺伝子群が腸内細菌において発現していました。 こちらのグループは、肉食のグループに比べて腸内細菌叢が(普通の食事をしていたときから)あまり変化していませんでした。

解説
今回の結果から、食事内容の変更が腸内細菌を介して、比較的短期間のうちに健康に影響し始めると考えられます。例えば、肉食により増加する胆汁への耐性を持つ腸内細菌は Bilophila wadsworthia という菌ですが、この菌はマウス実験で炎症性腸疾患(IBD)との関連が示されています。