食生活の質が悪い人はガンになりやすい

(2018年9月) "Plos Medicine" に掲載されたパリ第13大学などの研究で、カロリーや塩分ばかりが多い低品質な食品をよく食べる人はガンになりやすいという結果になりました。

研究の方法

欧州に住む男女47万人(女性が約70%)を対象に、食生活に関するアンケート調査を実施したのち15年間前後にわたりガンの発生状況を追跡調査しました。

飲食物の品質の尺度には FSAm-NPS が用いられました。 FSAm-NPS のスコアは、飲食物100g中に含まれる糖類・飽和脂肪・塩分・カロリーが多いと高くなり、食物繊維・タンパク質・野菜・果物・豆類・ナッツ類が多いと低くなります。 FSAm-NPS スコアの範囲は-15から+40で、スコアが低いほど健康的です。
FSAm-NPS は "Nutrient Profiling System of the British Food Standards Agency (modified version)" の略称です。

今回の研究では、飲食物の FSAm-NPS スコアから各人の FSAm-NPS Dietary Index(FSAm-NPS DI)を算出し、この FSAm-NPS DIとガンになるリスクとの関係を分析しました。 FSAm-NPS DI のスコアが高いと食生活が劣悪で、スコアが低いと食生活が健康的です。

結果

追跡期間中に5万件弱のガンが発生しました(乳ガン1万2千件、前立腺ガン 6,745件、大腸ガン 5,806件)。

FSAm-NPS DI スコアが最高のグループは最低のグループに比べて、ガン(種類は問わない)になるリスクが7%増加していました。

ガンの種類別に見ると、大腸ガン(男女トータル)でのみ統計学的な有意性が明確でした(リスクの増加幅は+11%)。

ガンの種類および男女別の分析では、女性の腎臓ガン(+45%)・男性の肺ガン(+26%)・女性の肝臓ガン(+133%)で統計学的に有意にリスクが増加していました(*)。 閉経後女性に限った乳ガンも8%のリスク増加でした。
(*) 女性の肝臓ガンは症例数が128件と少なさが目立った。 女性の腎臓ガンは404件、男性の肺ガンは 1,876件。