人工甘味料が使われた清涼飲料水でもメタボのリスクが増加(1/2ページ)

(2015年5月) "Nutrients" 誌に掲載された南オーストラリア大学などの研究で、人工甘味料が用いられたノンカロリーの清涼飲料水でもメタボリック・シンドロームのリスクが増加するという結果になりました。
Georgina Crichton, Ala'a Alkerwi and Merrrill Elias. Diet Soft Drink Consumption is Associated with the Metabolic Syndrome: A Two Sample Comparison. Nutrients 2015, 7(5), 3569-3586; doi:10.3390/nu7053569 (Licensed under CC BY 4.0)
研究の方法

この研究では、米国とルクセンブルクの2つのデータベースのデータを分析しました。 米国のデータベース(MSLS)は人数が803人で年齢は23~98才、ルクセンブルクのデータベース(ORICAV-LUX)は人数が 1,323人で年齢は18~69才でした。

言葉の説明
  • ソフトドリンク - 清涼飲料水
  • ダイエット・ソフトドリンク - 甘味料として人工甘味料が使われている清涼飲料水
  • レギュラー・ソフトドリンク - 甘味料としてカロリーを有する糖類が使われている清涼飲料水
  • メタボリック・シンドローム - メタボリック・シンドロームの定義は日本と米国で異なりますが、この研究では米国の方の定義が用いられました。
結果

いずれのデータベースにおいても、ダイエット・ソフトドリンクを1日1本(330ml)以上飲んでいたグループではメタボリック・シンドロームのリスクが増加していました。

米国のデータベース

レギュラー・ソフトドリンクよりもダイエット・ソフトドリンクの方がメタボリック・シンドロームのリスクが大幅に増加していました。

1日1本以上レギュラー・ソフトドリンクを飲むグループでは飲まないグループに比べて、メタボリック・シンドロームのリスクが種々の要因(*)を考慮した後には1.8倍しか増加しておらず、統計学的に有意とは言えない数字でした。 これに対してダイエット・ソフトドリンクでは、この数字が2.2倍で統計学的にも有意でした。
(*) 年齢・性別・教育水準・喫煙習慣・運動習慣・飲酒習慣・食生活(野菜・果物・肉の摂取量)・1日あたりの摂取カロリーなど。
ルクセンブルクのデータベース

ルクセンブルクのデータベースでソフトドリンクの飲用量が1日1本のグループと全く飲まないグループとでメタボリック・シンドロームのリスクを比較したところ、レギュラー・ソフトドリンクでは1.7倍、ダイエット・ソフトドリンクでは1.4倍というリスク増加率でした。

しかし、飲用量が1日2本以上のグループと全く飲まないグループとの比較では、この数字がレギュラー・ソフトドリンクでは0.8倍(むしろリスクが減っている)だったのに対して、ダイエット・ソフトドリンクでは3.9倍と大きく増えていました。