生活習慣が健康的な結腸ガン患者は再発リスクや死亡リスクが低い(JAMA Oncologyに掲載)

(2018年4月) "JAMA Oncology" に掲載されたダナ・ファーバーがん研究所(米国)などの研究によると、結腸ガン患者は健康的な生活習慣により生存率の向上が期待できます。

研究の方法

ステージⅢの結腸ガンの患者992人(21~85才。平均60才。430人が女性)の生活習慣などを、化学療法の期間中および化学療法から半年後の時点で調べたのち、中央値で7年間にわたり生存状況を追跡調査しました。

生活習慣などに応じて次のようなスコアが設定されました:
  1. BMI・・・35以上:0点、18.5~22.9または30.0~34.9:1点、23.0~29.9:2点
  2. 身体活動量・・・8.75MET時間/週未満:0点、8.75以上~17.5MET時間/週未満:1点、17.5MET時間/以上:2点
  3. 食生活・・・食生活スコア(下記)の合計が0~2ポイントなら0点、3~6ポイントなら1点、7~9ポイントなら2点
  4. 飲酒量・・・女性は1杯超/日なら0点。男性は2杯超/日なら0点。 飲酒習慣がない場合には1点。女性は0杯超~1杯未満/日なら2点。男性は0杯超~2杯未満/日なら2点。(適量の飲酒がもっとも健康的という認識)

スコアのレンジは0~8点で、合計スコアが高いほど生活習慣が健康的であるとみなされます。

食生活スコア

  1. 赤身肉加工肉の摂取量・・・赤身肉や加工肉の摂取量に応じて4つのグループに分けた中で、摂取量が最少のグループは3ポイント~最大のグループは0ポイント
  2. 野菜・果物の摂取量・・・野菜+果物の摂取量が5食分/日未満なら0ポイント、5食分/日以上なら1ポイント。このスコアに、1ヶ月のうちに食べる野菜や果物の種類の多様性に応じて3つのグループに分けた中で多様性がトップのグループには2ポイントおよび多様性が2番目のグループには1ポイントを加点する。
  3. 全粒穀物の摂取量・・・全粒穀物の摂取量に応じて4つのグループに分けた中で、摂取量が最大のグループは3ポイント~最少のグループは0ポイント

結果

追跡期間中に335件の結腸ガン再発および299件の死亡が発生しました。299件のうち43件はガンの再発を伴わない死亡でした。

飲酒量を除いた分析

飲酒量を除いた6点満点(*)で分析すると、生活習慣スコアが0~1点のグループ(262人)に比べて、5~6点のグループ(91人)は追跡期間中に死亡するリスクが42%低下していました。

5年生存率は、生活習慣スコアが0~4点のグループで76%、5~6点のグループで85%でした。
(*) 米国ガン学会の推奨する生活習慣ガイドラインにおいて、ガンの予防に関しては飲酒量に関する基準があるがガン患者の生存に関しては基準が定められていないため、基本的な分析では飲酒量を考慮しなかった。

飲酒量を含めた分析

飲酒量も含めた8点満点で分析すると、生活習慣スコアが0~2点のグループ(187人)に比べて、6~8点のグループ(162人)は追跡期間中に死亡するリスクが51%および再発リスクが36%低下していました。