推奨量の2倍の蛋白質を摂ると減量しても筋肉が落ちない

(2013年8月) これまで、ダイエットをすると運動をしていても必然的に筋肉も落ちると考えられてきましたが、"FASEB Journal" に掲載された米国陸軍の研究によると、摂取推奨量(RDA)の2倍のタンパク質を摂取しつつ運動をすることで、筋肉を維持しつつダイエットすることが可能です。

ただし、タンパク質の摂取量を RDA の3倍にまで引き上げると、この効果は失われます。

研究の内容

この研究では、若い男女たちを次の3つのグループに分けて、31日間にわたってダイエットをしてもらいました:

  1. 米国のタンパク質のRDA(*)と同じ量のタンパク質を摂取するグループ、
  2. RDAの2倍のタンパク質を摂取するグループ
  3. RDAの3倍のタンパク質を摂取するグループ
(*) 男性は56g/日、女性は46g/日。

タンパク質摂取量以外のダイエットの内容は、低カロリー食と、毎日の運動というものでした。 運動量と食事の量は、各グループで均一となるように研究グループによって厳密に調整されました。

ダイエット期間の最初の10日間は、食事に含まれるタンパク質の量に代謝を適応させるために、総カロリーが体重が減らない程度になるようにしました。 そして、残りの3週間で、総カロリーを制限するとともに、運動量も増やして、体重を毎週900g程度ずつ減らしていきました。

今回の結果から、若くて活動的な大人が短期間のダイエットを行う際に筋肉量を維持したければ、タンパク質を摂取量をRDAの2倍にするのが理想的であることが示唆されます。

研究者のコメント
研究者は次のように述べています:

今回の研究は、ボディービルダーが昔から経験的に知っていたこと(脂肪の量を減らそうとするときにタンパク質を多く摂っていれば、筋肉の減少を防げる)を確認したものに過ぎません。

健康と適正な体重を維持するうえでは、バランスの取れた食事がやはり必要ですが、ダイエット中に短期的にタンパク質の摂取量を増やすことは有効な方法であると考えられます。

米国では肥満が原因で兵士の質を維持できないのが問題になっているというニュースが以前報じられていましが、今回の研究はその問題に対処するために行われたのでしょうね。

筋肉が多いほど基礎代謝量(何もしていなくても消費されるカロリー)は多いので、筋肉を減らさずに脂肪だけを落とすことが出来ればダイエットに有効かもしれません。

ただし今回の研究において、「RDAの2倍」というタンパク質の摂取量が理想的となる条件として①若くて活動的な成人が、②短期的にダイエットを行う場合である、という2点が付されているので、長期的にRDAの2倍のタンパク質を摂ると摂り過ぎになるかもしれませんし、運動もせずにタンパク質の摂取量だけを増やしてもダメだというわけです。