アミノ酸を豊富に含む食事が禁煙と同程度に心臓の健康に有益

(2015年8月) "Journal of Nutrition" に掲載された University of East Anglia(英国)の研究で、アミノ酸を豊富に含む食事が禁煙や運動習慣と同程度に心臓の健康にとって有益であるという結果になりました。

肉類や植物性食品に含まれている特定のアミノ酸の摂取量が多い人の方が血圧と動脈スティフネスの状態が良好だったのです。

これまでににも、タンパク質の摂取量が多い人は血圧が低い傾向にあるという結果になった研究が複数発表されています。 動物性タンパク質が脳卒中予防に有効であるとする研究や、今回と同様にタンパク質を多く含む食事が高血圧の予防に有効であるとする研究もあります。

研究の方法
この研究では肥満ではない女性2千人ほどを対象に、7種類のアミノ酸(*)の摂取量と血圧および血管の健康状態との関係を調査しました。
(*) アルギニン、システイン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、ロイシン、チロシンの7種類。
結果

アミノ酸の摂取量が多いグループで血圧が低く動脈スティフネスが軽微でした。 植物性食品でアミノ酸を多く摂っている場合に血圧が低く、動物性食品でアミノ酸(グルタミン酸、ロイシン、チロシン)を多く摂っている場合に動脈スティフネスが軽微でした。

血圧や動脈スティフネスにアミノ酸が直接効果を発揮しているのか、それとも腸内細菌を介して間接的に効果を発揮しているのかは現段階では不明です。

コメント
研究者は次のように述べています:
「タンパク質は肉・魚介類・乳製品・豆類・ブロッコリー・ほうれん草などに豊富に含まれています。 これらの食品でタンパク質を積極的に摂ることで心血管疾患(心臓病や脳卒中)のリスクを下げられます」
「(心血管疾患の)リスク要因としてのアミノ酸摂取量のインパクトは、塩分摂取量・運動量・飲酒量などの既知のリスク要因と同程度でした。 動脈スティフネスに関しては、禁煙と同程度のインパクトでした」

「高血圧は心血管疾患の最大のリスク要因です。 血圧を下げることで、脳卒中や冠動脈疾患による死亡率を減らせます。 肉・魚介類・乳製品・豆類の摂取量を増やすのは心血管疾患の予防にも治療にも有益だと思われます」

「ステーキであれば75g、サーモンであれば100g、無脂肪乳(スキム・ミルク)であれば500mlを(1日あたり)に摂るとよいでしょう」

赤身肉や卵の摂取量が多いと動脈硬化のリスクが増加するとか、結直腸ガンの死亡率が増加する乳ガンのリスクが増加する腎疾患のリスクが増加するといった話もあるので、動物性タンパク質の摂取量を増やすには魚が良いかもしれません。

魚にはタンパク質以外にオメガ3脂肪酸という脂肪酸が含まれていますが、このオメガ3脂肪酸は心臓や血管の健康に良いとされています。