食事で摂る抗酸化物質の量と、心臓病・脳卒中・ガンになるリスクや死亡リスク

(2018年11月) "American Journal of Clinical Nutrition" に掲載されたインペリアル・カレッジ・ロンドン(英国)などによるメタ分析で、抗酸化物質の血中濃度や食事による摂取量が多い人は心臓病・脳卒中・ガンになるリスクや死亡リスクが低いという結果になりました。

メタ分析の方法

(サプリメントではなく)食事から摂るビタミンC、カロテノイド(αカロテン・βカロテン・リコピン・βクリプトキサンチンなど)、またはビタミンEの摂取量や血中濃度と心臓病・脳卒中・ガンになるリスクや死亡リスク(死因は問わない)との関係を調べた69の前向き研究(2018年2月14日までに発表されたもの)のデータを分析しました。

結果

ビタミンC・カロテノイド・αトコフェロール(ビタミンEの一種)の摂取量や血中濃度が多いと冠動脈疾患(心臓病)・脳卒中・ガンになるリスクや死亡リスクが低いという結果でした。 ビタミンE(トータル)に関しては、このような関係は見られませんでした。

例えばビタミンCの場合、食事由来の摂取量が100mg増えるごとに心臓病のリスクが-12%、脳卒中のリスクが-8%、ガンのリスクが-7%、および死亡リスクが-11%、そして血中濃度が50μmol/L増えるごとに心臓病のリスクが-26%、脳卒中のリスクが-30%、ガンのリスクが-26%、および死亡リスクが-28%という具合でした。

リスク低下幅を示すこれらの数字は、それぞれ4つ~14の研究のデータに基づくものです(69の研究の全てで各抗酸化物質すべての摂取量および血中濃度を調べたわけではない)。

結論

これまでに行われたランダム化比較試験(信頼度が高い)では一貫して、慢性病の予防に抗酸化物質のサプリメントの効果がことが示されています。 ビタミンEとβカロテンに関しては、効果が無いどころか有害となる恐れ(*)すらあります。
(*) ビタミンEのサプリメントを服用している人は肺ガンのリスクが高いというデータや、βカロテンのサプリメントを服用している人は死亡リスクが高いというデータがある。
こうした従来のデータと今回の結果を併せて考えると、抗酸化物質はサプリメントで摂るよりも食事から摂るのが有益であるようです。 抗酸化物質は果物と野菜に豊富に含まれています。