抗酸化物質を豊富に含む食事が白内障の予防に有効かも

(2013年12月) "JAMA Ophthalmology" に掲載されたスェーデンの研究によると、抗酸化物質を豊富に含む食事(野菜や果物など)をしている女性では白内障になるリスクが低下すると考えられます。

白内障の発症には活性酸素などのフリーラジカルが眼のレンズに引き起こす酸化ストレスが関与していると考えられています。

過去の研究

これまでに、白内障リスクに対する抗酸化物質の効果を調べた研究は複数行われており、それらの結果は一致していません(効果があるという結果だったり、無いという結果だったり)が、このような研究では①各種の抗酸化物質(ビタミンC や、ビタミンE、リコピンなど)ごとの効果しか調べておらず、②研究対象となった抗酸化物質も、食事から摂れる抗酸化物質のうちの一部でしかありませんでした。

今回の研究

これに対して今回の研究では、食事に含まれる各種の抗酸化物質トータルでの摂取量(総抗酸化能、TAC)を、49~83歳の女性3万人ほどを対象に調べました。

その結果、TAC が最高水準にあるグループでは、TAC が最低水準にあるグループに比べて白内障発症リスクが13%少なくなっていました。 ちなみに、抗酸化物質の摂取量が多い女性は、高学歴で非喫煙者である傾向にありました。

研究者によると、今回の結果は男性やスェーデン以外の国に住む人にも概ね当てはまる可能性があります。

研究の弱点
ただし、ハーバード大学の研究者(今回の研究に関与していない)によると、今回の研究には限界もあります:

「今回の研究では参加者の女性たちに前年の食事内容に関するアンケートに回答してもらっただけです。 このような観察研究では避けられないことですが、食事内容が健康的な参加者では、体重や、喫煙習慣、食事に関する抗酸化物質以外の点など、抗酸化物質以上に白内障のリスクへの影響が大きい要因において(他の参加者と)異なっている可能性があります」

「観察研究(自然の状態の推移を観察して,疾病の原因となる因子などを解析する研究方法)に限ると、(白内障のような)加齢による疾患に抗酸化物質が有効であることを示したものは多数あります。 しかし、抗酸化物質の効果のみを確認しやすい無作為化試験の中には、加齢疾患に対する抗酸化物質の有益性を示すものは見当たりません」