多様な食品を食べていると糖尿病のリスクは下がるものの、食費が高くつく

(2016年7月) "Plos Medicine" に掲載された英国の研究で、野菜や果物など色々な食品を食べていると2型糖尿病になりにくいけれども、そのような食生活はコストがかかるという結果になりました。 2型糖尿病の罹患率を下げるには、消費税を廃止するなどして食品の価格を抑制することが望まれます。出典: Dietary Diversity, Diet Cost, and Incidence of Type 2 Diabetes in the United Kingdom: A Prospective Cohort Study

研究の方法

2万3千人超を対象に食生活に関するアンケートを実施し、その後10年間ほどにわたり2型糖尿病の発症状況を追跡しました。 追跡期間中に892件の糖尿病が新たに発生しました。

データの分析においては、肥満や社会経済的状態(収入・職業・学歴など)など糖尿病のリスクに影響する要因を考慮しました。

結果
糖尿病のリスク

乳製品・野菜・果物・肉や豆などのタンパク源・穀類という5つの食品カテゴリーをバランスよく食べていたグループは、これらの食品カテゴリーのうち3つ以下しか食べていなかったグループに比べて、2型糖尿病になるリスクが30%低いという結果でした。

さらに、食品カテゴリーごとの食生活の多様性(*)においても、食生活が多様であるほうが糖尿病のリスクが低くなっていました。 各食品カテゴリーの中で特定の食品ばかりを食べていたグループに比べて、様々な食品を食べていたグループは次のように2型糖尿病のリスクが下がっていました:
  • 乳製品: -39%
  • 果物: -31%
  • 野菜: -33%
(*) 例えば、野菜カテゴリーにおいてキャベツばかり食べるとか、安いからといってモヤシしか食べないというのではなく、ニンジンやブロッコリーも食べるなど。
食生活の多様性と食費

5つの食品カテゴリー全部をカバーする食生活を営む場合には、3つ以下の食品カテゴリーをカバーするだけの食生活を営む場合に比べて食費が18%高くなっていました。

食品カテゴリーが3つ以下の場合の食費が3.5ボンド/日だったのに対して、食品カテゴリーが5つの場合の食費は4.15ポンド/日でした(1ポンドは現在140円ほど)。 現在のレートで1ヶ月あたり5千円ほども違ってくることになります。 家族4人だと2万円。

限られた食費で様々な食品を食べようとするとき、大変なのは各カテゴリーの食品を食べることよりもむしろ、各カテゴリー内で様々な食品を食べることでしょう。

モヤシは安いですがそれ以外の野菜となると途端に高くなりますし、肉類にしても鶏の胸肉以外の選択肢となると途端に値段が跳ね上がります。 果物にしても様々なものが売られているものの、限られた予算で手が届くのは5種類ぐらいのもので、これらを除くと贈答品としか思えないほどに高価な果物ばかりです。