食物繊維の量を増やしただけの食事がダイエット・血糖値・血圧に有益

(2015年2月) "Annals of Internal Medicine" に掲載されたマサチューセッツ大学の研究(臨床試験)で、食物繊維の量を増やしただけの食事がダイエットや血糖値・血圧の降下に有効であるという結果になりました。

食物繊維の量を増やしただけの食事(以下「食物繊維強化食」)の効果は、米国心臓協会(AHA)が推奨する健康的ではあるが実践が大変な食事(以下「AHA食」)ほどではなかったのですが、実行が容易であるというメリットがあります。

また、食物繊維の摂取量を食事経由で増やそうとすると野菜や果物を多く食べることになるので自ずと、高脂肪・高糖分の不健康な食品が普段の食事から排除されますし、ビタミンなどの栄養素の摂取量も増えることになります。

研究の内容

この研究では、メタボリック・シンドロームを抱えている成人240人を2つのグループに分けて、一方のグループ(121人)には食物繊維強化食を、そしてもう一方のグループ(119人)にはAHA食を1年間にわたって継続してもらいました。

食物繊維強化食のグループには、(サプリメントによらず)食品に含まれる食物繊維の摂取量を30g/日以上増やしてもらいました。 食物繊維の摂取量を増やすために用いられたのは主として野菜・果物・全粒穀物でした。

一方、AHA食のグループには、野菜・果物の摂取量を増やすのに加えて、糖分と塩分の摂取量を減らす、脂肪分の多い肉や乳製品を控える、飲酒量を減らす、タンパク質・脂肪・炭水化物の摂取バランスに気を付けるなど色々と面倒なことをしてもらいました。

結果
  • 食物繊維強化食グループの中途脱落者は12人(9.9%)、AHA食グループの中途脱落者は15人(12.6%)だった。
  • 1年間での体重減少量(グループ平均値)は、食物繊維強化食グループで2.1kg、AHA食グループで2.7kgだった。
  • 両グループで血圧と血糖値が下がっていた。
  • 試験期間中に糖尿病を発症したのは、食物繊維強化食グループで7人、AHA食グループで1人だった。
注意点

野菜や果物に豊富に含まれている発酵性食物繊維は、お腹の中で腸内細菌に分解されたときにガスが生じます。 そのために人によっては膨満感が生じたりオナラが出たりします。

食物繊維の摂取量は、目標とする量まで徐々に増やして体を慣らしていきましょう。 また、食物繊維は水分をよく吸収するため、食物繊維の摂取量を増やすときには、その分だけ水分の摂取量も増やす必要があります。