食生活とガンの予後の関係

(2018年2月) マーストリヒト大学などの研究グループがガンの再発や死亡リスクと食生活との関係について調べたシステマティック・レビューの結果が "BMJ Open" に発表されています。

レビューの方法

膀胱ガン・大腸ガン・乳ガン・子宮頸ガン・腎臓ガン・ 喉頭ガン・前立腺ガン・精巣ガン・子宮ガン・メラノーマ・(非)ホジキンリンパ腫の病歴がある患者を対象に、食生活と再発リスクや死亡リスクとの関係を調べた38の研究(2017年4月までに発表されたもの)のデータに目を通しました。

結果

38の研究のデータの品質は高くはありませんでした。 ランダム化比較試験は中程度の質で、コホート研究(追跡研究)は低質でした。 したがって既存のデータからは、多くのガンにおいては食生活が再発リスクや死亡リスクに影響するとは言えそうにありません。

そんな中にあって、乳ガンについては食生活の改善が有益である可能性があります:
  • 乳ガンと診断されたのちに脂肪の摂取量を減らすと再発リスクが低下する。
  • 乳ガンと診断されたのちに食生活を改善する(*)と、ガン以外で死亡するリスクと総死亡リスク(死因を問わない死亡リスク)が低下する。
  • 乳ガンと診断される前後の食生活が欧米型(†)であると、総死亡リスクやガン以外で死亡するリスクが増える。

    (*) 野菜・果物・全粒穀物・魚・豆類を積極的に食べ、赤身肉・加工肉・糖類をなるべく控える。

    (†) 野菜や果物をあまり食べず、加工肉などの肉類と糖類の摂取量が多い。
他のガンについても、既存のデータでは食生活改善が予後に及ぼす効果が明確でないということであり、食生活の改善により予後が改善されないと決まったわけではありません。