食生活と肌の状態の関係

(2019年3月) 韓国の研究グループが食生活と皮膚の状態との関係を調べた結果を "Nutrients" 誌に発表しています。

研究の方法

19~37才の健康な成人84人(男性44人)の食生活と皮膚(額、おでこ)の状態を調べました。

結果

  1. 男性では、食生活がタイプ2に近いほど皮膚の水分量が少なかった(68に対して57)。
  2. 女性では、食生活がタイプ3に近いほど皮脂の量が少なく(150μg/cmに対して110μg/cm)、食生活がタイプ4に近いほど皮脂の量が多かった(121μg/cmに対して162μg/cm)。
  3. 男女合同では、食生活がタイプ4に近いほどpHが高かった(5.1に対して5.3)。

食生活のタイプ

  • タイプ2の特徴: 穀類・ジャガイモ/でんぷん質・糖類・魚貝類の摂取量が多い
  • タイプ3の特徴: ジャガイモ/でんぷん質・種子/ナッツ類・果物・卵の摂取量が多い
  • タイプ4の特徴: 豆類の摂取量が少なく、肉類・乳製品・飲料(ソフトドリンクなど)・お酒の摂取量が多い

皮脂の量、皮膚のpH/水分量

皮膚のpHは4~6という酸性であるのが健康にとって望ましいとされます。 皮膚のpHがアルカリ性に傾いている人に皮膚の老化や皮膚疾患(アトピー性皮膚炎やニキビなど)が多く見られることが多数の研究で示されています。 皮膚浸透バリア機能(皮膚を保湿して皮膚の正常な機能を保つのに欠かせない)のためにも皮膚は酸性であることが大切です。

皮脂は皮膚表面に抗酸化物質や抗菌性脂質を供給し皮膚浸透バリア機能を強化します。 ただし、皮脂が多過ぎるとニキビの原因となりかねません。

食生活がタイプ2に近い男性で皮膚の水分量が少なかった理由を、研究グループは糖類の摂取量が多いためではないかと考えています(結果に記載されていないが糖類と水分量の関係を分析した)。 糖類を始めとする糖質の摂取量が皮膚の老化に影響することは、これまでの研究でも報告されています。 糖質による皮膚の老化には、皮膚タンパク質の糖化(皮膚細胞の生存力を低下させる、炎症を引き起こす)が関与していると考えられます。

留意点

今回の研究には、調査対象の人数が少ない、横断研究である、皮膚の調査部位となった額は食生活以外の生活習慣(化粧品の使用など)の影響を受けやすいなど多数の弱点があります。